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エースの重圧…香川徹底マークで得点絡めず

[ 2010年10月25日 06:00 ]

ホッフェンハイム戦の後半、競り合うドルトムント・香川(右)

 前節にリーグ戦7連勝で9季ぶりの首位に立ったドルトムントの日本代表MF香川真司(21)が24日、ホームのホッフェンハイム戦にトップ下で先発フル出場。前半にPKを獲得するプレーに絡んだが、得点にはつながらなかった。試合は前半9分に先制される苦しい展開ながら、後半ロスタイムに追いついて1-1で引き分け。チーム新記録となる8連勝は逃した。

 これが首位の重圧なのか。ドルトムントをリーグ7連勝と首位浮上に導いてきた香川が得点に絡めず精彩を欠いた。後半ロスタイムに劇的な同点弾で1-1で辛くも引き分けたが、8月22日の開幕戦でレバークーゼンに0-2で敗れて以来続いていた連勝はチームタイ記録の7で止まった。
 前節首位に浮上した後「まだまだ先は長いので。意味はまだない」と気を引き締めていた香川。1点を追う前半14分にチャンスをつくった。持ち味の裏への飛び出しでボールを受けると、慌てた相手DFがハンドの反則を犯してPKを獲得。しかし、MFサヒンがそのPKを決められず同点に追いつけなかった。同34分に鋭いターンからドリブルで攻め上がったが、シュートを打てず。後半36分にはこぼれ球から強烈な右足シュートを放ったが、相手選手に当たってしまった。同44分にはゴール正面でFKを獲得したが、またサヒンが決められなかった。
 後半12分にペナルティーエリア内のトラップが流れるなどミスも目立ったが、それ以上に相手からの徹底マークに苦しんだ。トップ下でボールを持つと2人、3人に囲まれたため、後半にはクロップ監督の指示を受けて左MFでもプレーしたが、局面を打開できなかった。リーグ開幕直後は相手にもデータがなかったが、活躍すればするほど徹底マークされるのは“エース”の宿命。今後、どう対応していくかにも注目が集まる。
 9月11日のボルフスブルク戦以来、リーグ戦6試合ぶりのフル出場を果たしたが、試合中は何度も頭を抱えて最後まで得点に絡めないまま終戦。後半ロスタイムの同点ゴールには歓喜の表情を見せた香川だが、次戦に向けて課題が残った。

 ≪ドルトムント香川の今季リーグ戦得点≫9月11日ボルフスブルク戦で1点、9月19日シャルケ戦で2点、9月25日ザンクトパウリ戦で1点。なお、8月19日欧州リーグ予選ガラバグ戦では2点。

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2010年10月25日のニュース