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ボランチ俊輔“ラストCL”で2発演出

[ 2008年12月12日 06:00 ]

<セルティック・ビジャレアル>相手選手と競り合うセルティックのMF中村俊輔

 欧州チャンピオンズリーグ1次リーグ最終節8試合が10日に行われ、すでにE組最下位で敗退が決まっていたセルティックはビジャレアルに2―0で快勝した。MF中村俊輔(30)は2得点に絡む活躍。今季終了後の横浜復帰が濃厚とみられる中、最後となる可能性が高いCLで“有終”を飾った。試合前日にファンデ・ラモス新監督(54)が就任したH組のレアル・マドリードはゼニトを3―0で下した。決勝トーナメント1回戦の組み合わせは19日に決まる。

【欧州CL1次リーグE組


 事実上の欧州CLラストマッチから一夜明け、中村の表情に充実感があふれた。今シーズン限りでの横浜復帰は決定的。「ビッグクラブがあるセリエAでやって、代表でW杯に出て、欧州CLではいろんなクラブとやれた」。02年のレジーナ移籍以降を振り返り「その3つを今後のサッカー人生に生かさないといけない」とどん欲に話した。

 強豪ビジャレアル相手に全2得点の起点となる活躍。ポジションは定位置の右MFではなく「やってみたかった」という3ボランチの右に初めてトライした。豊富な運動量で何度も相手ボールをカットし、前半14分には左サイドからペナルティーエリア内のS・ブラウンに縦パスを通し、先制点につなげた。前半47分にも、自陣の右サイドから縦パスでカウンターによる2点目を演出した。

 「いつもはボランチから単純なロングボールしか出ないから、オレは狙うパスを出した」と言う中村を、ストラカン監督は「本当に素晴らしかった」と褒めちぎった。セルティックの計3シーズンで出場した欧州CL19試合で過去最高といえるパフォーマンスだった。

 数々の活躍を見せた欧州CLを「(06年に)ホームでベンフィカに3―0で勝った試合が一番印象に残っている」と振り返った中村。「(日本代表の)ボールも人も動いてというのは強い国とやった時にできてない。(それが試せる)海外でやっているのは大きいし、それを生かさないといけない」。感傷に浸る間もなく、中村は09年のW杯最終予選、さらにその先の本大会に目を向けた。

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2008年12月12日のニュース