【天皇賞・秋】ナイト本格化宣言！善臣ニッコリ春とは“別馬”

ウッドチップコースで追い切るナカヤマナイト

　【Ｇ１ドキュメント＝２４日】ナカヤマナイトの追い切りを終えた柴田善が満面に笑みを浮かべながら引き揚げてくる。「以前のような力みがなくなっているんだ。落ち着きがあって、抜群に良くなったぞ」。ペンを走らせる梅崎に、「とにかく、春とは全然違うから。本格化したって書いていいよ」と再び満足そうな笑顔を向けた。

　　Ｗコースでエイブルサクセス（４歳１０００万）、ブリッツェン（６歳オープン）との３頭併せ。以前のように首を激しく振ってイレ込むそぶりも見せず、最後方をゆったりと追走していく。全身を使った覇気に満ちたフットワーク。直線で最内に進路を取ると、２頭のパートナーを並ぶ間もなく突き放した。

　宝塚記念（８着）から３カ月の休養明けで臨んだ前走・オールカマーを完勝しての盾参戦。「宝塚までは道中ずっとハミをかんで走っていたのに、前回はハミを抜いて走れた。いろいろな経験を積んだことで大人になったんだと思う」と同騎手は続けた。“かわいい子には旅をさせよ”と言うが、３歳秋にフランス遠征を体験したことが精神面の成長を促したのだろう。

　「レースの疲れが残りやすいタイプなんだが、今回は回復が早かった。前走は馬体重が１０キロ増えていたように、馬体にも幅が出た。精神とともに肉体も成長している」と語る二ノ宮師。馬名の通り、最もふさわしい舞台は５戦オール連対の中山かもしれないが、今の充実ぶりなら東京でも目が離せない。