【宝塚記念】女王万全!ブエナビスタ「今回は楽」

[ 2010年6月24日 06:00 ]

CWコースで追い切るブエナビスタ(手前)

 春競馬を締めくくるグランプリ・宝塚記念。最終追い切りで女王ブエナビスタが力強い伸び脚を披露。ファン投票1位に応えるべく万全の態勢で臨む。一方、天皇賞・春を制したジャガーメイルは主戦・ウィリアムズが騎乗して軽快な動き。G1連勝へこちらも順調だ。なお、レッドディザイアは追い切り後に鼻出血を発症したため、回避が決まった。

 女王は朝一番のCWコースに登場。雨が降りしきる中、ブエナビスタが弾むようなフットワークでウッドチップを蹴り上げる。重い馬場を苦にすることなく、軽快に速めのラップを刻む。道中は2頭を前に見る形で進め、4コーナーで進路を内へ。直線はダイシンプラン(5歳オープン)との追い比べ。ゴーサインに反応すると重心を沈め、ラスト1Fでグイッと前へ。そこから僚馬が負けじと差し返す。最後は2頭が並んでゴールを駆け抜けた。タイムは6F83秒2~12秒0。松田博師は納得の表情で切り出した。
 「いつも通り、しまいだけ伸ばす内容。動きは良かったな。しっかりやれたんだからそれでいい。カイバもちゃんと食べているよ」
 間違いなく出来はいい。必要以上にアピールすることはなくても、松田博師の口調からはそんな自信が伝わってくる。今、思えば前走・ヴィクトリアマイルは勝利を収めたとはいえ厳しい臨戦過程だった。ドバイ遠征明けで入国検疫&着地検査に4週間を要し、帰厩してから約2週間で迎えた春の女王決定戦。そんな状況でも、他馬にタイトルは譲らなかった。
 「前走はレースまで時間がなくて、かわいそうなところがあった。正直、駄目かもとも思ったけどな。頭の下がる気持ちだったよ」
 前走であらためて最強牝馬としての存在感をアピール。次の狙いは牡馬相手のG1だ。「今回は日にちがあったから調整は楽。いい具合に来ているし、万全の状態で出せる。昨年の有馬記念(2着)でも牡馬と戦っているし、気になるところは何もない。今の状態なら五分にやれると思う」
 ファン投票1位で注目度はNo・1。松田博師は梅雨空を見上げ「道悪はみんな同じ条件だから気にならない。ただ、ファンのためにもレースの日は晴れてほしいな」と願った。多くファンにブエナビスタの走りを見てほしい。そして勝つ。最高の舞台で最高の結果だけを求めていく。

 ≪ファン投票1位に「感謝」≫ファン投票1位馬は過去10年で00年テイエムオペラオーと06年ディープインパクトの2頭が勝ち、掲示板(5着以内)を外した年は一度もない。松田博師は「ファン投票1位は励みになるし、ファンのみなさんに感謝している。それに応えられるよう頑張りたい」と気持ちを引き締めていた。

続きを表示

2010年6月24日のニュース