鳥谷越 カジノ再び世界へ弾む!/フェブラリーS

[ 2009年2月22日 06:00 ]

スポニチ

 【本社・鳥谷越明のメーン見解】

 データはあくまでも統計的な数字。常に“例外”を考慮する必要があり、記者は参考にはしても結論には直結させないスタイルだ。ただし、その競走の本質を示唆するようなデータは時に予想の決め手とすることもある。フェブラリーSがまさにそのパターン。「過去10年の優勝馬10頭中9頭が4~5歳」というデータを重視し、該当馬で潜在能力が一番と思うカジノドライヴを◎に指名する。
 なぜ4~5歳が強いのか?その理由は、中央G1のメンバー構成と東京ダート8Fのコース形態にあると考えられる。中央枠が少ない地方交流G1とは違って出走馬は強豪ばかり。芝スタートで道中のラップも厳しく、ちょっとした不利が致命傷になる流れ。勝つには限界を超えるような走りが必要で、それが可能なのは完成された高齢馬ではなく、卓越した素質と伸びしろのある若馬なのだろう。
 「条件戦からの臨戦で3着以内はゼロ」というデータもあるが、カジノは例外と考える。3歳時に米G1のBCクラシックへ遠征した日本馬など過去に皆無で、臨戦過程のデータを当てはめるのは意味がない。2走前のJCダートは米遠征帰りの強行軍だった上、右回りに戸惑って明らかにぎごちない走りで勝ち馬と0秒5差6着。体調万全、米G2を圧勝した左回りなら、世代交代を告げるVを十分に期待できるはずだ。
 相手は実績断然の7歳勢カネヒキリ、ヴァーミリアンが本線だが、前者には得意とは思えない芝スタートの内枠、後者にも追い切り延期という不安要素がある。新興勢力の食い込みも警戒したい。まずはエスポワールシチー。連勝が止まった前走は久々もあるが、道中で少しタメ過ぎた感も。平均ペースの逃げに持ち込めればかなりやれるはず。東京マイルが合いそうなサクセスブロッケン、根岸Sが強かったフェラーリピサまで印を回す。

 【大阪本社の見解】
 カネヒキリに◎。勝てばダートG1・8勝となり、7勝のブルーコンコルドを抜き単独最多勝となる。どん底からはい上がった7歳馬が8冠達成で歴史を刻む。ヴァーミリアンは右肩の違和感で追い切りを1日ずらす誤算があったが、陣営は「影響なし」と強調。2強の一騎打ちムードだ。以下キクノサリーレ、エスポワールシチーの順。叩いたバンブーエールも侮れない。

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2009年2月22日のニュース