伊藤七段 藤井叡王を苦しめる 名古屋開催の叡王戦第1局 「中盤はチャンスあり」もドラゴンズに続けず

[ 2024年4月7日 21:20 ]

叡王戦第1局に臨んだ伊藤匠七段(日本将棋連盟提供)
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 藤井聡太叡王(21)=王将を含む8冠=に伊藤匠七段(21)が挑む第9期叡王戦5番勝負第1局は7日、名古屋市の料亭「か茂免」で指され、先手藤井が107手で勝利した。藤井に対し、初対戦から10敗1持将棋の同学年・伊藤はまたも勝利をつかむことはできなかったが、最終盤まで藤井を苦しめた。

 「悪くしたのは最後の最後。中盤はチャンスがありそうな気がしていた」

 戦型は12局目の対戦でちょうど半分、6局目となった角換わり腰掛け銀。史上初の全8冠独占を昨秋果たした藤井の得意戦法へ、自ら飛び込む棋士は数少ない。その研究成果をぶつけるように右王に構え、60手目、天王山へと歩を伸ばした。「あの局面になれば突こうかなと思っていた」。後手番から主張点を作りにいった。

 暗転したと終局後、振り返ったのが94手目。8筋にある藤井の王頭へ進めた歩成りから殺到せず、5筋の藤井銀を歩で取って駒を補充したが、機を逸したようだ。「攻め合うべきだったかなと今は思っている」。投了まで10手余りの判断ミスを嘆いた。

 名古屋は父の地元という縁もあり、中日ファンと明かしていた。テレビ中継を通じて声援を送るそうで、好調ドラゴンズに対局でも続きたい。「ドラゴンズ?例年より期待できます。名古屋で対局させてもらえるのはうれしかった」。5月2日の第3局も名古屋開催とあり、再訪を楽しみにしていた。

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