矢沢永吉 6万人国立競技場で50周年ツアー開幕!MISIAと圧巻デュエット「俺、感動しちゃったよ!」

[ 2022年8月27日 22:00 ]

東京・国立競技場でのコンサートでMISIA共演したと矢沢永吉 (C)HIRO KIMURA
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 日本ロック史上最大のスター、矢沢永吉(72)のデビュー50周年記念ツアーが27日夜、東京・国立競技場で開幕した。最高気温34度を記録した猛暑の中、6万人を前に50年の歴史をひもとくように一曲一曲を熱唱。注目のゲスト、MISIA(44)とは互いの歌声を調和させながらもボーカリストとしての力量をぶつけ合った圧巻のデュエットを披露。2時間20分にわたって歌いまくり「夏のド真ん中に6万人の前でライブをやれて、神様ありがとう!」と何度も感謝していた。

 今年の猛暑を象徴するような熱気が、吹き込む風で薄らいできた午後8時前の国立競技場。新型コロナウイルスの影響で「永ちゃんコール」の歓声は禁止されているものの、何度も浴びる6万人の手拍子に矢沢は「野外は暑くて渋くていいねえ」とうれしそうに笑った。

 ここで登場したのがMISIA。「最高の日本のNo・1歌姫です!」と紹介すると、ラブバラード曲「HEY YOU」を一緒に掛け合うように歌った。矢沢の重厚で振り絞るロックボイスと、どこまでも太く伸びるMISIAのソウルボイス。年の差28歳のデュオは、互いの歌唱力を認め合っているからこその「調和」というアンサンブル(重唱)を聴かせながらも、長年培ってきた互いの歌唱力をぶつけ合う力と力の真剣勝負も見せた。

 最強シンガー同士が文字通り「HEY YOU!」と互いの歌声を求め合う、その様子はゾクゾクするほど色っぽい“大人の音楽”の良さが充満。MISIAの「50周年おめでとうございます」の祝福の声に矢沢が「ありがとう!」と叫ぶと、6万人の手拍子が鳴り響いた。わずか4分間のアンサンブルだったが、矢沢は「歌うまいよねえ。俺、なんか感動しちゃったよ!」。あまりに素直な感想に客席は大爆笑だ。

 オープニング曲「苦い雨」(85年発表)から「バーボン人生」(77年)、「逃亡者」(84年)、「恋の列車はリバプール発」(75年)など、70~80年代の曲が7割を占めるメモリアルイヤーならではの構成。本人も「当時は(50周年で歌うと)計算して作ったわけじゃないのに」と言うほど、今の矢沢にぴったりの全23曲だった。

 「矢沢50年、やれると思ってなかったよ」と正直な思いを明かすと、壮大なバラード曲「いつの日か」を歌った。来月で73歳になるとは思えない圧倒的な声量と切なさがにじみ、この年齢だからこその、多くの苦難を乗り越えてきた今の矢沢だからこその分厚い迫力に満ちた歌声に、圧倒された客席は静まり返ったほどだ。

 ラストの定番曲「止まらないHa~Ha」では一変、2019年12月以来3年ぶりに解禁された“タオル投げ”が復活するなど大盛り上がり。6万人のタオルが宙を舞う絶景に矢沢は「今日はうまいビールが飲みたい」と笑顔がはじけていた。

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