「日本沈没」記者役・杏、国連の要人と超異例の対談!英語質問絶賛される 気候変動問題などでインタビュー

[ 2021年10月1日 07:00 ]

日曜劇場「日本沈没―希望のひと―」で記者役を演じる杏(手前)。国連環境計画のインガー・アンダーセン事務局長と超異例の対談(C)TBS
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 「地球環境の危機」を大きなテーマの1つにしているTBS日曜劇場「日本沈没―希望のひと―」(10日スタート、日曜後9・00)に環境危機を伝えるジャーナリスト役でレギュラー出演する女優の杏(35)が、国連環境計画(UNEP)のインガー・アンダーセン事務局長と気候変動問題などについて対談を繰り広げた。エンターテインメント作品の出演者が、作品の内容とリンクさせながら世界が抱える課題について国連の要人にインタビューをするのは極めて異例。約30分の対談中、杏の質問はすべて英語だったが、アンダーセン事務局長から「スムーズで素晴らしかった」と絶賛された。

 UNEPは環境問題、特に危機的な状況にあると言われる地球温暖化と、それによって引き起こされる気候変動への対策において主導的な役割を果たす国際連合の機関。杏演じる「週刊誌サンデー毎朝」の記者・椎名実梨は、迫りくる“日本沈没”という環境危機に気付き、ジャーナリストとして国民に伝えるという使命を背負う。地球温暖化や気候変動について世界の人々に伝え、行動を促すというUNEPの使命とも相通じるため、今回の対談が実現。ドラマが描くフィクションの世界をきっかけに、現実の世界が抱える課題への強いメッセージが込められた内容となった。

 原作は小松左京による不朽の名作SF小説「日本沈没」。1973年に刊行された翌年にはTBSでテレビドラマ化され、以降も映画・アニメ・漫画など様々な形で語り継がれてきた。

 今回は、原作も扱った題材「環境問題」を2021年バージョンとして鮮明に描く。原作に大きくアレンジを加え、舞台は2023年の東京。国家の危機に瀕してなお、一筋の希望の光を見いだすために奮闘する究極の人間ドラマがオリジナルのキャラクター&ストーリーとして展開される。

 脚本は「華麗なる一族」「獣医ドリトル」「LEADERS リーダーズ」などの橋本裕志氏。演出は「インハンド」「ノーサイド・ゲーム」「TOKYO MER~走る緊急救命室~」などの平野俊一氏ら。撮影は今年春に終了した。

 杏によるインタビューは気候変動問題にとどまらず、メディアの役割、リーダー論など幅広い範囲に及んだ。3人の幼い子どもを持つ母親として感じたジェンダー教育への不安などについても率直に質問。国連のSDGs(持続可能な開発目標)についても「女優としてエンターテインメントがSDGsにポジティブな影響を与えることができればと常々思っている」と語ると、アンダーセン事務局長は「エンターテインメントは非常に強力なツールで、あなたのような人からの発信が人々の心に届く」とエールを送った。

 地球温暖化や気候変動への強い危機感を表したアンダーセン事務局長。「未来はあなたの手の中にあります。あなたがすること、しないことが、未来に影響を与えるのです。ドラマでインスピレーションを受けて、自分自身で行動を起こしてください。私たちは変化を起こすことができると希望を持ち続けて」と呼び掛けた。

 今回のインタビューは、UNEPの本部があるアフリカ・ケニアと東京・TBSをインターネットでつないで行われた。アンダーセン事務局長は時折、小鳥のさえずりが聞こえる緑豊かな環境を背に、終始和やかな表情で対談に応じ、杏の英語による質問を「スムーズで素晴らしかった」と評価した。

 気候変動という世界規模の課題から1人の女性としての思いまで、余すところなく語られたアンダーセン事務局長との貴重な対談の様子は、ドラマ初回当日のナビ番組で一部放送。インタビュー全編は、TBS公式YouTubeチャンネル「YouTuboo」で公開予定。

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2021年10月1日のニュース