テレビ朝日「川柳居酒屋なつみ」 宅飲みでも際立つ宇賀なつみのあでやかな魅力

[ 2020年5月12日 11:30 ]

テレビ朝日「川柳居酒屋なつみ」で宅飲みする宇賀なつみ(C)テレビ朝日
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 【牧 元一の孤人焦点】フリーになって完全開花した。テレビ朝日「川柳居酒屋なつみ」(毎週火曜深夜1・56)の宇賀なつみを見ると、そう思う。

 「川柳居酒屋なつみ」はテレビ朝日を退社した直後の昨年4月にスタート。宇賀は女将に扮し、店に来るゲストらと酒を酌み交わしながら、ゲスト作成の川柳をもとに本音を聞き出していく。

 番組スタート時、宇賀は「ふだんから自宅に人を呼んでお酒を飲むのが好きなので、ワクワクしています」と意欲を語っていたが、その言葉通り、酒好きならではの緩やかで愉快な番組を作り上げている。

 5日深夜の放送は、出演者全員がリモート出演。店での宇賀の和装と整えた髪形もあでやかだが、この日の自宅でのラフな部屋着と下ろした黒髪もインパクトが強く、ネット上に「宅飲みしている様子を見られるのはうれしい」「かわい過ぎ」など大歓迎の声が並んだ。

 秀逸だったのが放送開始直後のひと言。グラスを手に「既に『泡』(シャンパン)を半分開けました。待ち切れなくて2時間前から飲んでいるんですよね」。本番前から飲み続けるなんて、まさに酒好きの面目躍如で、フリー転身後の完全開花を強く印象づけた。

 約4年前に宇賀をインタビューした。テレビ朝日「羽鳥慎一モーニングショー」のアシスタントを務め、「朝の顔」として人気だった頃だ。

 面白かったのは、高校時代に応援団に在籍していた話。宇賀は「チアガールをやって野球の応援するのが楽しそうと思って入ったんですが、入ったら大変でした。とにかく練習が厳しくて、特に体育祭の前は朝練、昼練、夜練と一日中練習してました。社会人になって朝早くから夜遅くまで仕事をして休みがない状況でも、あの時の練習ほどつらいことはありません。やめずに続けて『これが青春』と思えるものが一つ残って良かったです」としみじみ語っていた。

 文化系のアナウンサー業と体育会系の応援団というミスマッチ。そもそも学生時代に応援団の活動を完遂できる女性はそう多くないだろうが、それをやり切る芯の強さに、実は宇賀の魅力の根源があると思う。

 インタビュー当時、結婚について「やっぱり、いいものなんだろうなと思います。結婚はしてみたいんですよ」と話していたが、それから約1年後に本当に結婚した。けれど、まあ、こんな女将がいる店が実在したら、きっと大繁盛するだろう。

 12日深夜の「川柳居酒屋なつみ」でも女将の宅飲み姿を見ることができる。

 ◆牧 元一(まき・もとかず)1963年、東京生まれ。編集局デジタル編集部専門委員。芸能取材歴約30年。現在はNHKなど放送局を担当。

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