和田誠さんを悼む 三谷幸喜氏「ずっと和田さんのような人になりたいと…」

[ 2019年10月12日 05:30 ]

三谷幸喜氏
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 人気作家の本の装丁やポスター、週刊誌の表紙などさまざまなジャンルで活躍したイラストレーターの和田誠(わだ・まこと)さんが7日午後6時57分、肺炎のため都内の病院で死去した。83歳。大阪市出身。葬儀・告別式は近親者で行った。後日、お別れの会が開かれる予定。イラストレーターという職業を定着させ、先駆者として一線で活躍を続けた。

 ▼イラストレーター山藤章二氏 いろいろなタイプの作品を描くのではなく「ソフィスティケート(洗練)された」作風という一枚看板で通ってきた。それは生まれ持った資質であり、晩年まで彼の持ち味となっていた。

 ▼劇作家三谷幸喜氏 学生の頃から憧れでした。和田さんのような絵が描けたらいいな(無理に決まっている)。和田さんのような文章が書けたらいいな(今もよくまねしています)。和田さんのような映画が作れたらいいな(これも難しい!)。和田さんのような人になりたいと、ずっと思っていました。和田さんの描く絵は、どれもスマートで、繊細で、温かい。和田さんご自身もそんな方でした。

 ▼俳優鹿賀丈史(和田さんが監督した映画「麻雀放浪記」に出演)現場に入ると、まずその日に撮るシーンをワンカットずつ絵コンテに描いて貼る。完成した映画は説明的なところがなく、印象に残るカットが積み重ねられていた。現場ではいつも穏やか。撮影終了後、スタッフと出演者全員の似顔絵を描いて「お土産だ」とプレゼントしてくれた。

 ▼俳優真田広之(映画「麻雀放浪記」「快盗ルビイ」に主演)突然の訃報にただただ驚いております。和田監督とご一緒した作品たちは、これからも私の大切な宝物です。安らかにお眠りください。

 ▼吉永小百合(熱烈なサユリストとして知られ、写真集の装丁や映画「ふしぎな岬の物語」のポスターなどを和田さんが担当) 映画が大好きだった和田さんのご逝去を自分の映画の初日に聞くというのはとても悲しいことです。毎年頂いているカレンダーで、和田さんをしのびたいと思います。

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2019年10月12日のニュース