NHK「おやすみ日本」語りの市原悦子さん追悼「一切の妥協を許さないプロ」昨年12月に病院で収録

[ 2019年1月15日 20:25 ]

市原悦子さん
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 今月12日に亡くなった女優の市原悦子さん(享年82)が語りを担当していたNHK「おやすみ日本 眠いいね!」(次回2月16日深夜0・05)の公式サイトが15日に更新され、故人を追悼した。

 市原さんは「日本眠いい昔ばなし」のコーナーを朗読。「『日本眠いい昔ばなし』で滋味深い語りを届けてくださった市原悦子さんが旅立たれました。大女優でありながら、いつもユーモアにあふれ、『また変なことを考えてきたのね。まったくおかしな番組ね。うふふ』と、この番組を愛してくださった市原さん。どんな状況にあっても面白さを追求し、ひとつひとつの言葉の選び方・読み方に一切の妥協を許さないプロフェッショナルでした」と称えた。

 2012年、第1回放送の「魚女房」「桃太郎」から「実に27作品もの眠いい昔ばなしに魂を吹き込んでくださいました」。16年11月には手足のしびれなど体調不良を訴え、自己免疫性脊髄炎と診断されて入院。18年3月に「おやすみ日本 眠いいね!」で仕事復帰を果たした。

 「それから毎月、ご自宅での収録を続けてきました。去年の12月には盲腸の治療のため入院された病院で収録を行いました。『米出し地蔵』。『おだやかなお地蔵さんのイラストで終わってね』。優しいお地蔵さんの顔で終わる結末は市原さんのこだわりでした。そして、それが最後の仕事となりました」と明かされた。

 「どんな時でもユーモアを忘れず、全力で向き合う、市原さんからの教えを胸に、これからもみなさんに寄り添える番組をお届けしたいと思っています。このHPにも『あらやだ。どうしてこの言葉を選んだの?』と、あの独特の声が聞こえてきそうです。これからもどうぞ見守っていてください。心からの『ありがとう』と『おつかれさまでした』を」としのび、感謝した。

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