渡辺棋王VS糸谷八段で王将戦挑戦権PO 勝者が久保王将と激突

[ 2018年11月27日 05:30 ]

佐藤名人(手前)に勝利た糸谷八段(撮影・大塚 徹)  
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 将棋の第68期王将戦(スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社主催)挑戦者決定リーグ戦は26日、東京都渋谷区の将棋会館で最終日の一斉対局3局を行った。渡辺明棋王(34)、糸谷哲郎八段(30)と、すでにリーグ戦を終えている広瀬章人八段(31)が4勝2敗でトップに並び、規定で渡辺と糸谷が12月3日に同所で行われる挑戦者決定プレーオフに出場することが決まった。勝者が来年1月開幕の7番勝負で久保利明王将(43)と対戦する。

 3勝2敗同士の直接対局が3局中2局。火花散り、熱気漂う対局室で、午後6時2分にまず勝ち名乗りを上げたのが前期挑戦者の豊島将之2冠(28)を下した渡辺だった。「作戦通りの進行で、うまくいきました。1勝2敗と苦しくなってから、まさか3連勝できるとは」。1週間後のプレーオフに向けては「久々に王将戦に出場できるよう頑張ります」と、第64期以来の晴れ舞台をにらんで前向きに話した。

 その13分後、佐藤天彦名人(30)を逆転で投了に追い込んだ糸谷は「押されてましたか?いつもこんな感じなんですが」と激戦を振り返り、プレーオフの相手・渡辺については「リーグ戦では敗北を喫したので、今回はもっといい将棋を指したいですね」と、初の7番勝負出場に静かな闘志を燃やしていた。

 ▽王将戦挑戦者決定リーグ戦 前期王将戦7番勝負の敗者とリーグ戦の2〜4位、予選を勝ち抜いた3人の計7人で戦う。同率首位の棋士が複数出た場合は原則として前期順位上位2人によるプレーオフを行う。4勝2敗で並んだ3人では糸谷が前期3位、渡辺が同4位だったため、予選からの進出で5位扱いの広瀬が出場権を逃した。もし同じく5位扱いの佐藤が糸谷に勝っていれば、佐藤―広瀬戦の勝者が渡辺と対戦する形だった。

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