角替和枝さん闘った「原発不明がん」 5年生存率10%未満

[ 2018年10月29日 05:30 ]

角替和枝さん
Photo By 共同

 俳優の柄本明(69)の夫人で、舞台を中心に映画、ドラマでも活躍した女優の角替和枝(つのがえ・かずえ、本名柄本和枝=えもと・かずえ)さんが27日午前6時27分、原発不明がんのため東京都内の自宅で死去した。64歳。

 原発不明がんは転移した腫瘍だけが見つかり、がんが最初に発生した臓器(原発部位)が判明しない場合に診断される。国立がん研究センターによると、すべてのがんのうち、約1〜5%とされ、5年生存率は10%未満と低い。同センターの研究では原発部位として多いのは膵臓(すいぞう)、胆道、肺とされている。

 症状はリンパ節の腫れや胸水による息苦しさ、肺腫瘍によるせきや声のかすれなどがある。がんは発生した臓器によって治療法が異なるため、原発部位がある程度予想できなければ治療ができない。予想できた場合でも、すでに転移しているため手術での切除や放射線治療での根治が可能な時期を過ぎており、進行を遅らせる薬物療法しか選択肢がないケースもある。

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2018年10月29日のニュース