描きたいのは人間の泥臭い戦い―岸谷五朗“再現度”も話題「天 天和通りの快男児」

[ 2018年10月3日 19:10 ]

3日深夜にスタートするテレビ東京「天」の松本拓プロデューサー
Photo By スポニチ

 個人的に楽しみなドラマが3日深夜にスタートする。麻雀を題材としたテレビ東京「天 天和通りの快男児」(水曜深夜1・35)で漫画家福本伸行氏の伝説的麻雀漫画が原作。記者は1度も麻雀をやったことがないのだが、松本拓プロデューサーの「麻雀は生き様が出る。駆け引き、心理戦を描くので、麻雀が分からない人でも楽しめるようにドラマを作りました」という説明を聞き、素直に見たいと思った。

 主演は岸谷五朗(54)。麻雀は未経験だったが特訓を重ね、牌を持つしぐさ、雰囲気が雀士そのものになっているという。原作の主人公・天貴史(てん・たかし)とのそっくりなビジュアルも「再現度が高い」と話題だ。

 国内初となる競技麻雀のプロリーグ「Mリーグ」が10月1日に開幕。麻雀が話題に上ることが増える中で、松本氏をはじめ、同じく福本氏原作で、究極のマネーゲームを描き、男性視聴者から評価の高かった同局ドラマ「銀と金」(17年1〜3月)の制作チームが集結した。松本氏は「“銀と金”でも麻雀の回は視聴率が良かった。今度は“天”を実写で描いてみたかった」と語る。

 松本氏は早大応援部出身。「自分が体育会系というのもあるかもしれませんが、ドラマではドロ臭いものを描いてみたいという思いがあります」。具体的にいうと「人間のヒリヒリしたところ、極限の戦いというのも見たい方々が多いのではと思っています」という。

 今夏の第100回全国高校野球選手権では甲子園球場に足を運んだ観客が史上初の100万人を突破。「負けたら終わり」の球児たちの熱い戦いに熱視線が送られた。また、性質のまったく違う側面では、遺産相続や告発など、争いごとが情報番組で多数取り上げられるなど関心の高さがあるようだ。松本氏は「職場でも学校でも争いを避け、みんな和やかに進むのを求める中でそうではないものを見たいという思いがどこかにあるのでは」とみる。

 そんな中でギリギリの戦いとドロドロした人間の営みが詰まった「天」。引き込まれる予感がしている。(鈴木 美香)

続きを表示

2018年10月3日のニュース