歌丸さん告別式 文珍「素晴らしい生き様だった」たい平「カッコいいと思う先輩」

[ 2018年7月11日 18:10 ]

献花し手を合わせる桂文珍(落語芸術協会提供)
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 慢性閉塞性肺疾患のため今月2日に81歳で亡くなった落語家の桂歌丸(本名椎名巌=しいな・いわお)さんの告別式が11日、横浜市港北区の妙蓮寺で落語芸術協会(芸協)・椎名家合同でしめやかに営まれた。告別式には芸能界、落語界から関係者や一般のファンを含め、2500人が参列した。

 参列後、取材に応じた桂文珍(69)は歌丸さんと二人会をよくやっていたといい、6月にも二人会を予定していたものの、かなわず、三遊亭円楽(68)が代演したという。「本当に功績が鮮やかな方でずいぶん勉強させてもらいました。後輩として、よい先輩に恵まれました。ありがとうございました。渓流釣りがお好きで、魚釣りを若い時はよくして、楽しかったみたいなことをお話になっていたのが印象に残っています」とコメント。歌丸さんに一番に教わったことは「お客さまあっての芸だということ」だといい、「2月頃に名古屋の高座でお目にかかった。ずいぶんご無理をしてお越しいただいたんだなと思います。体調も様子を見ながらという感じだった」と振り返り、「芸人、芸というものに対して真正面から向かっていくのがカッコいい。そういうところが大変尊敬するところ。酸素を吸いながら一所懸命語っていかれるのは素晴らしい生き様だったと思います。お疲れ様でした、ゆっくり休んでいただきたいと思っております」と話した。

 「笑点」で共演した林家たい平(53)は「落語家としてもカッコいいと思う先輩でした。こん平の弟子になったおかげで、歌丸師匠と長くお付き合いさせていただくことになりまして、いつも背中で見せてくださる方。たくさんの落語のネタがあるのに、間際まで新しいネタを覚えてらっしゃった。そういうところは落語の稽古をしなさいよと言うのではなく、自分が新しいネタに挑戦することでこんなところで立ち止まっていたらいけないと思わせてくれた。最後は酸素のチューブを付けながらの落語でしたけど、それすらも笑いに変えて最後の最後まで落語を伝えたい、それも全部僕たちに高座で見せてくれた。カッコいい師匠でした。師匠が天国で見ていてくださるでしょうから。恥ずかしくないように、怒られないように、落語、笑点という番組で日本中に笑顔を作っていきますので、どうぞ見ていてください」とメッセージを送った。

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2018年7月11日のニュース