週刊少年ジャンプが画期的漫画投稿アプリ配信 広告収益は100%投稿者還元

[ 2018年5月7日 15:00 ]

週刊少年ジャンプが配信するアプリ「ジャンプルーキー!」の画面イメージ
Photo By 提供写真

 週刊少年ジャンプ編集部が7日、漫画投稿アプリ「ジャンプルーキー!」の配信を開始した。web上に誰でもオリジナル漫画を投稿して連載できるだけでなく、投稿者に広告収益が100%還元される仕組みが最大の特徴。読者の反響が大きい投稿作品は、ジャンプ本紙に掲載もされるという。

 漫画家デビューの新たな入り口となりうるアプリの誕生に、各界のクリエイターらがメッセージを寄せている。「セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん」「ピューと吹く!ジャガー」などで知られる漫画家うすた京介氏は「こんなコンテンツ僕らの時代にも欲しかった…これぞプロへの最短ルート!」とコメント。尾田栄一郎氏、鳥山明氏もメッセージを寄せた。

 「マンガのミライがここにある。」をキャッチフレーズに、読み手にとっても魅力的なアプリを目指す。読める作品数は4万以上。スマホで読みやすい縦スクロール専用とし、描き手と交流できるコミュニティ機能も充実させる。次世代のweb漫画家が続々と生まれる場としたい意向だ。

 編集部はこれまでにも、2014年から同誌がwebなどで展開する「少年ジャンプ+」内に「少年ジャンプルーキー」を運営し、投稿漫画を公開してきた。全投稿作を編集部員が読み、開設から3年半で投稿作家18人のジャンプコミックスを刊行しており、ジャンプ本紙や「ジャンプ+」でデビューを目指す多くの投稿者らが集まるサービスに成長させていた。

 今回のアプリ配信は、ジャンプの枠にとどまらない投稿の場を目指しており、青年漫画や少女漫画、成人女性向けの漫画なども募集する。広告収入を全て投稿者のものとすることで、作家にとって画業による収入確保の道が広がる可能性があり、新人の成長を促す可能性もある。描き手と読み手がより自由でオープンな関係で結び付くことで、漫画業界全体の活性化につながることも期待される。

 <クリエイター15人からのメッセージ>

 ▼尾田栄一郎氏(漫画家)マンガも進化するのですね。新時代のマンガ楽しみにしてます!!

 ▼鳥山明氏(漫画家)いきなり読者に評価してもらえるなんて夢のようなシステムかも!

 ▼神尾葉子氏(漫画家)わかりやすいけど、それだけじゃなく。どこか心に引っかかる作品が読みたいです。頑張ってください。

 ▼うすた京介氏(漫画家)こんなコンテンツ僕らの時代にも欲しかった…これぞプロへの最短ルート!

 ▼出水ぽすか氏(漫画家。週刊少年ジャンプで連載中の「約束のネバーランド」作画担当)世界を救わずにアリを救ってもいいんです!きみが見てる世界がどんなところかを知りたいから!

 ▼吾峠呼世晴氏(漫画家。週刊少年ジャンプで「鬼滅の刃」連載中)自分の才能を試してください。あなたは天才かもしれないから。

 ▼藤本タツキ氏(漫画家。代表作は少年ジャンプ+で連載され好評の「ファイアパンチ」)webは制限とかが緩いのでやりたい放題です!ジャンプに投稿できない漫画が読みたいです!

 ▼四谷啓太郎氏(漫画家。少年ジャンプルーキーに投稿を重ね、現在少年ジャンプ+で「悪魔のメムメムちゃん」を連載中)僕は賞に落ちた漫画をここに投稿してリスタートしました。みなさんもぜひ!

 ▼石川香織氏(漫画家。少年ジャンプルーキーに投稿。少年ジャンプ+で「ロッキンユー!!!」を連載中)「ルーキー」は何にも縛られません。ぜひあなたの情熱や怒りや性癖や激情をぶつけた作品を描いてみてください。

 ▼坂上くん氏(漫画家。少年ジャンプルーキーに「DAMAIZM」を投稿。30万PVを超え話題に)可能性が広がる場。どんどん盛り上げていって欲しいです!

 ▼住野よる氏(小説家)どこかに必ず、自分の書いたものを好きだと思ってくれる人がいる。はず。

 ▼ARuFa氏(webライター)インターネットのある時代って最高最高最高最高最高〜〜〜〜〜!!!!

 ▼かっぴー氏(漫画家。少年ジャンプ+「左利きのエレン」、ジャンプスクエア「アントレース」両連載の原作担当)自由な発表方法から、自由な漫画が生まれるのが楽しみです!

 ▼ヨッピー氏 (ライター)世の中で、一番クリエイティブな職業が「漫画家」だ!

続きを表示

この記事のフォト

2018年5月7日のニュース