井山7冠 国民栄誉賞授与に終始緊張も…「日本囲碁の復活を」

[ 2018年2月14日 05:30 ]

会見を行う羽生善治竜王(左)と井山裕太7冠
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 将棋の羽生善治竜王(47)と囲碁の井山裕太7冠(28)が13日、首相官邸で行われた国民栄誉賞授与式に出席した。

 井山は、将棋界で自身の20年近く先を行く羽生と並んでの晴れ舞台に、終始恐縮した様子だった。「自分にとって身に余る光栄。棋士としてはまだまだで、今後に期待していただいたと解釈している」と控えめに喜んだ。

 昨年は10月に2度目の7冠独占を達成し、年間主要タイトル完全制覇も達成した。国内では無敵を誇る井山だが、主要国際大会での優勝はまだない。かつて世界をリードした日本囲碁界も、近年は中国や韓国のアジア勢に押され気味。「もう一度日本の囲碁を復活というか、やれるところを示したい。普及面でも、世界でいい戦いをすることでそうなればいい」と誓う。

 7冠達成後も常に第一線で活躍を続ける羽生に畏敬の念を抱く。「将棋界を超えて希望や夢を与えられた方。7冠達成が不可能でないと示してくださり、自分の支えになった」と感謝。「常に新しいものに挑戦されているのは、理想とする姿です」と自らの将来を重ねた。

 ◆井山 裕太(いやま・ゆうた)1989年(平元)5月24日、大阪府東大阪市生まれの28歳。石井邦生九段門下。2002年に中学1年でプロ入り。05年阿含・桐山杯全日本早碁オープン戦を制し、16歳4カ月で一般棋戦史上最年少優勝。16年十段戦で初の7大タイトル独占、一時失冠も17年名人戦で2度目の7冠を達成した。7大タイトル獲得通算38期、棋聖戦、本因坊戦、碁聖戦の永世資格を持つ。通算837局616勝221敗、勝率.736。16年内閣総理大臣顕彰。

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