hideさんの歌声がよみがえる…“最後の新曲”をアルバム収録

[ 2014年10月23日 06:00 ]

今年12月に生誕50周年を迎え“最後の新曲”が発売されるhideさん

 98年5月に死去したX JAPANのギタリスト、hideさん(享年33)の新曲がリリースされる。亡くなる直前に書いていた歌詞とデモ音源をもとに、ヤマハが開発した音声合成技術「ボーカロイド」で歌声を再現。生誕50周年記念で企画され、完成まで約2年を費やした。「最後の新曲」として12月10日発売のアルバムに収録される。

 曲名は「子 ギャル」。作詞、作曲はhideさん。製作された98年当時は女子高生らの間で茶髪にミニスカート、ルーズソックス姿のコギャルファッションが大流行しており、世相を風刺。3分強のロックナンバーで、試聴した関係者は「本人の歌声にしか聴こえない」と口をそろえる。

 未発表の新曲発売は、02年7月のベスト盤「hide SINGLES」に収録された「Junk Story」以来。発売元のユニバーサルミュージックは「これが最後の新曲」としている。

 hideさんは生前、X JAPAN解散後の初ソロアルバム「Ja’Zoo」(遺作として98年11月に発売)に収録を予定した。しかし、レコーディング直前に急死したため、歌詞とデモ音源だけが残った。歌詞の一部は、神奈川県横須賀市のhideミュージアム(00~05年)で展示されていた。

 12月13日に迎える生誕50年を記念し、ボーカロイド技術で歌声を再現。これまでの発表曲から歌声のサンプルを抽出し、緻密につなぎ合わせた。出来上がった歌音に、親交の深かったミュージシャンのINA(49)が息継ぎなどをアレンジし、よりリアルに仕上げた。

 生誕50周年記念アルバム「子 ギャル」に収録される。「TELL ME」「ピンク スパイダー」などのヒット曲も収められ、天国からの一足早いクリスマスプレゼントとなりそうだ。

 実弟で所属事務所社長の松本裕士さん(46)は「形にすることが不可能だった曲が、最新技術とたくさんの人の努力によって、みなさんに届けられることになりました。生誕50周年というタイミングで“Ja’Zoo”が完結できるとは予想もしていませんでした。夢のようです」と喜んでいる。

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