韓流「SHINee」目指せビートルズ!

[ 2011年6月21日 06:00 ]

ビートルズのアルバム「アビイ・ロード」のジャケット写真と同じ横断歩道を渡るSHINee。左から、オンユ、テミン、ミンホ、キー

 22日に日本デビューする韓国男性5人組「SHINee(シャイニー)」が19日、英ロンドンの「アビーロードスタジオ」でスペシャルライブを開いた。観賞は招待客50人に限られたため、会場外には現地ファン約1000人が集結。K―POP旋風がヨーロッパにも広がっていることを印象づけ、世界進出への第一歩を踏み出した。

 アジア人では初となるライブを行った同所の「スタジオ2」は、ビートルズが「イエスタデイ」など数々の名曲を録音したブース。リーダーのオンユ(21)は「権威のあるこの場所でデビューライブができて光栄」。ジョンヒョン(21)が高熱を出すハプニングもあり、ほぼ4人で敢行。韓・日・英の3カ国語でMCを展開しながら、日本でのデビュー曲「Replay」など6曲を披露した。

 スタジオ前には早朝から20歳前後の女性ファンが集結。色とりどりのプラカードを掲げ、ラジカセから鳴り響く音楽に合わせて大合唱。「We want SHINee!」のコールも頻繁に起こった。午後3時半のライブ開始時には1000人に膨れあがり、警備員25人に加えてロンドン警視庁の警官も出動。終了後にメンバーが姿を見せると盛り上がりは最高潮に達し、感激して泣きだす白人女性もいた。

 ファンは韓国映画やドラマを通じてK―POPを知り、フェースブックやユーチューブなどのソーシャルメディアで情報収集。クール、セクシーといった外見のほか、「とてもキャッチー」「耳に残って中毒的。自然と口ずさみたくなる」と音楽性を評価する声も多く聞かれた。キー(19)は「コリアンウエーブが世界まで広がっているのを肌で感じた」と手応えをつかんだ様子だ。

 5人は昨年、ビートルズを輩出した英レコード会社「EMIグループ」と全世界契約を締結。今月10、11日にはパリで東方神起、少女時代らとライブイベント「SMTOWN」に出演し、計1万2000人を魅了した。英EMI本社のデビッド・キャスラーCEOは「西洋のアーティストにないタレント性を持っている。世界的な強いポテンシャルを感じる」と太鼓判を押した。

 ◆SHINee オンユ、ジョンヒョン、キー、ミンホ(19)、テミン(17)の5人組。「光り輝く人」を意味する造語。東方神起、少女時代らと同じ事務所に所属。08年に韓国デビューし、これまで多数の音楽賞を受賞。昨年12月にはデビュー前にもかかわらず、東京・国立代々木競技場第1体育館でワンマンライブを敢行。2万4000枚のチケットに10万人以上から応募があった。

 ▽アビーロードスタジオ 1931年に英EMIが「EMIレコーディングスタジオ」として開設。ビートルズやピンク・フロイドなどが使用。69年にビートルズがスタジオの前の通りの横断歩道でジャケット写真を撮影したアルバム「アビイ・ロード」を発表。世界で2900万枚を売り上げ、それ以後「アビーロードスタジオ」に名称変更。スタジオと横断歩道は英政府が文化遺産に指定。日本人では布袋寅泰(49)らが録音に使用したことがある。

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