CNNテレビのアンカー ユダヤ系差別発言で解雇

[ 2010年10月5日 09:50 ]

 米CNNテレビは4日までに、ニュース番組のアンカー、リック・サンチェス氏(52)を解雇したと発表した。人気コメディアンを批判した際、ユダヤ系市民への差別とも取れる発言をしたのが理由。米メディア界では最近、ジャーナリストが失言などで職を失うケースが相次いでいる。

 サンチェス氏は、9月30日のラジオ番組に出演し、人気コメディアンでユダヤ系のジョン・スチュアート氏を「偏狭だ」と批判。「CNNやほかのテレビ局を仕切っているのは、スチュアート氏のようなやつらだ」と発言、ユダヤ系市民が米メディアを支配しているとほのめかした。

 CNNは翌10月1日にサンチェス氏を解雇。同氏はキューバ系で、2004年にCNNと契約した。

 米国では一般に有名人の反ユダヤ的な言動には厳しく、ホワイトハウス担当の名物記者だったヘレン・トーマスさんが「(イスラエルのユダヤ人は)パレスチナから出ていけ」と発言、6月に引退に追い込まれた。

 CNNは7月、インターネットの短文投稿サイト「ツイッター」を使ってイスラム教指導者への敬意を示したことを不適切だと問題視し、中東担当のベテラン女性記者を解雇した。(共同)

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2010年10月5日のニュース