(6)

[ 2009年12月6日 06:00 ]

 私は、アンコールでさらに彼らの実力を知ることができたわけです。アンコール6曲の大サービス。コンシェルジェによると「初日の公演をダイジェスト版で再現してくれたよう」とのことでした。しかし、切ないことにアンコールの心躍る演奏の数々に、気がついたら正規のプログラムのハイドンの素晴らしかった印象が既に薄れつつあるのです。コンサートの感動は、しまっておくことができないもの。しかし感動したという記憶は脳に刻まれて、一生忘れることができない。コンシェルジェ曰く、「一期一会、それこそがクラシック音楽の麻薬のごとき魅力にほかならない。だからこそ次なる感動や陶酔を求めて何度も演奏会に通ってしまう。ミンコフスキは素晴らしいだけに世界中の公演を追いかけ回している熱心なファンも日本には多いのです」。

 果たして、私がミンコフスキとルーヴル宮音楽隊に再会できるのはいつのことやら。そして、再び私の心を動かしてくれるような演奏会や公演は、何なのか。美と感動の探訪はさらに続きます。

続きを表示

2009年12月6日のニュース