生誕百年を前に…ベネチアで黒沢明シンポ

[ 2009年9月6日 17:46 ]

 イタリアで開催中の第66回ベネチア国際映画祭会場で6日、生誕100年を来年迎える黒沢明監督の偉業を称えたシンポジウムが開催された。

 シンポジウムには、黒沢作品の記録係を務めた野上照代さんや、黒沢監督や小津安二郎監督らの作品を海外に紹介したことで知られるドナルド・リチーさんら欧米の研究者・評論家が参加。
 黒沢監督が映画に注いだ情熱や世界に与えた影響について議論。リチーさんは「完ぺき主義の一面もあったが、映画のために努力を惜しまない人だった」と紹介した。
 これに先立ち、野上さんがこの日のために制作したという、黒沢作品の名場面や撮影現場の様子をまとめた映像が上映され、約100席の会場を埋めた参加者の拍手を浴びた。
 黒沢監督と同映画祭のかかわりは深く、「羅生門」で1951年の最高賞「金獅子賞」を受賞したことが、世界に名を知られるきっかけになった。「用心棒」と「赤ひげ」では三船敏郎さんが主演男優賞に輝いている。

(共同)

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2009年9月6日のニュース