勘太郎 主演映画「禅 ZEN」米NY上映へ

[ 2009年2月11日 06:00 ]

女優の前田愛と「年内には結婚したい」と話す中村勘太郎

 歌舞伎俳優の中村勘太郎(27)が道元を演じる映画「禅 ZEN」の試写会が、3月中旬に米ニューヨーク市内で行われることになった。勘太郎も現地で舞台あいさつに臨み、観客と触れ合う予定。「日本文化の静の美しさを伝えたい」と意気込んでいる。女優の前田愛(25)とは「年内には結婚したい」としている。

 私生活で幸せ街道まっしぐらの勘太郎のもとに、ビッグニュースが舞い込んだ。日本でヒット中の主演映画が“エンターテインメントの首都”に上陸する。「すべてを捨て去って、何も考えずに座り続ける。その内面の美しさが米国人の心にも響いたのでしょう」。勘太郎は、公演先の大阪松竹座の楽屋で喜んだ。
 曹洞宗の開祖、道元を演じた同作は、国内では1月10日に全国54館で公開。地味な内容ながら勘太郎と同世代の若者も劇場に駆けつけ、「感染列島」「地球が静止する日」など300館規模の大作に交ざって、興行成績でベスト10入り。現在、上映館数は64館まで拡大し、興行収入も3億円を突破した。勘太郎は「今は世界的不況など大変な時期。時代がこの作品を欲してくれたのかもしれませんね」とヒットの理由を分析した。
 1月28日(日本時間同29日)には首都ワシントンDCの日本大使館で米国初の上映会を開催。父の中村勘三郎(53)が率いる「平成中村座」が一昨年夏に興行を行い、勘太郎も舞台に立った縁などで実現したイベントだった。その後、口コミで評判が伝わり、日本総領事館の助力などで西海岸のシアトル、中部のデトロイト、南部のアトランタでの試写会も内定している。
 これらの都市の中で、ニューヨークの試写会は最大規模になる予定。現在、関係者が大人数を収容できる市内のホールを選んでいる。ハリウッドとは一線を画したユニークな視点を持つ映画人も多く、全米公開への足がかりとなる可能性もある。ニューヨークにも禅道場のような「禅センター」があると聞いた勘太郎は「質疑応答が楽しみ。禅問答のようになりそうですね」と期待を寄せた。

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2009年2月11日のニュース