森進一“語り付き”「おふくろさん」紅白解禁

[ 2008年12月20日 06:00 ]

 大みそかの「第59回NHK紅白歌合戦」(後7・20)の曲目が19日発表され、森進一(61)が「おふくろさん」を歌うことが決定した。作詞家の故川内康範さん(享年88)に歌唱禁止を通告されていたが10月末に遺族側が解禁。これを受けてNHK側が歌唱を依頼した。森は当日、歌唱前にメッセージも予定しており、約2年に及んだ“師弟騒動”の収束を報告する。

 無断で付けたバース(歌の前の語り)が問題となった騒動。くしくも歌の前に“語り”を付けることで終止符が打たれることになった。
 NHK関係者によると歌唱前に森自身が曲への思いを語ることになりそうだ。紅白では異例の歌唱前のメッセージとなる。問題となったバースはイントロ中だったが、今回の“語り”は曲の始まる前になる。
 森は紅白での解禁に「1年の締めくくりともいえるステージで愛する“おふくろさん”を歌わせていただけることをありがたく思っています」と感謝。この騒動で川内さんは森の“心の問題”を指摘し続けてきただけに「この曲に託された川内康範先生の思いをあらためて胸に深く刻み、心を込めて歌わせていただきます」と反省を込めて意気込んだ。
 川内さんが06年の紅白でバース付きで歌う森を見て騒動へと発展。この日、取材陣への説明会を開いた石原真チーフプロデューサーは「紅白が引き金となってしまったので、紅白で幕を引きたかった」と説明した。
 10月末、川内さんが元妻との間にもうけた長男で弁護士の飯沼春樹さん(60)が全33曲の川内作品を歌うことを許可。ただ川内さんの一周忌を迎える前での解禁が「時期尚早」とみる声もあるが石原氏は「先月の会見はどう見ても年末に向けての和解だと思った」と指摘。経緯を含めて時期的にも紅白解禁で問題なしとの意向を示した。
 国民的関心事となった問題だけに石原氏は「経緯は説明せざるを得ないでしょう」と話し、歌唱前に総合司会が解禁までの経緯を視聴者に向けて説明する見通し。森のステージでの一挙手一投足に注目が集まる。

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2008年12月20日のニュース