のび太、まる子の家はどんな家?話題の漫画の間取り本

[ 2008年9月30日 08:21 ]

「名作マンガの間取り」に掲載されているちびまる子ちゃんの家(ソフトバンククリエイティブ社提供)

 ちびまる子ちゃんや「ドラえもん」の野比のび太はどんな家に住んでいる? 建築の専門家が想像を交えながら漫画やアニメなどに登場する50軒分の間取り図を描いた本「名作マンガの間取り」(ソフトバンククリエイティブ刊)が7月下旬の発売以来、話題を呼んでいる。

 著者は盛岡市内で不動産・建築コンサルタント会社を経営する影山明仁さん(44)。もともと漫画が好きで、約20年前、立て替えの間取りに悩んでいた顧客のため家族構成が似ている「サザエさん」の家の間取り図を描いたところ喜ばれ、以来こつこつと描きためてきた。
 作品中の家の外観や部屋の様子、登場人物のせりふなど断片情報をパズルのように組み合わせて作図。洗面所などなかなか出てこない部分は「住みやすさ」を考えて想像で補ったという。
 例えば、祖父母や両親など6人が住むちびまる子ちゃんの家。木造平屋の外観はシンプルすぎるため、「お母さん」などと登場人物が呼び掛ける方向から間取りを推定した。
 玄関を上がると居間で、廊下をはさんだ反対側に台所。「帰ってくると必ず通る場所に誰かがいてちゃんと顔を合わせる。小さい家の楽しい二世帯同居」と分析する。
 また、のび太の家は二階建て。のび太の部屋は二階にあり押し入れが「ドラえもんの寝床」。「(アニメなどを)見たままだとハシゴになってしまう」と階段の描き方に苦労したという。
 漫画以外にもテレビドラマや小坂明子のヒット曲「あなた」、夏目漱石の小説「吾輩は猫である」などを題材にした。
 家の立て替えに立ち会う際は、家族から聞いた古い家に関するエピソードなどをDVDにしてプレゼントしてきたという影山さん。「家は日々の記憶が紡がれる場所」と話す。
 家族仲が良く、特に母親の存在が大きい漫画やアニメは作図しやすかったのに比べ、子どもが主役で親の登場回数が少ない場合は難しかったという。「それぞれの家族の情景を思い浮かべてもらえたら」と話している。

続きを表示

2008年9月30日のニュース