ヤクルト・石山 守護神返り咲きへ縦変化×横変化2種類のワンシーム磨く 「少しでも自分の武器を」

[ 2024年2月9日 05:20 ]

ブルペン投球する石山(撮影・尾崎 有希)
Photo By スポニチ

 復活を期すベテランが持ち球をアップデートさせる。ヤクルトの石山がブルペンで今キャンプ最多の80球を投げ込んだ。プロ12年目で「少しでも自分の武器を見つけたい」と磨いているのが、2種類のワンシームだ。

 昨季後半戦から本格的に導入した球種で、24年版はシュートのように右打者に食い込む横変化と、球速を落とさず少し沈む縦変化の投げ分けを目指している。握りを大きく変えるというより、指先やリリースを微調整することで回転数を制御するイメージ。理想は145キロ前後で「スピードが落ちないように。直球とほぼ変わらなければ」と理想を追い求める。

 挑戦には、ベテランならではの理由があった。「僕という投手のことは相手も大体、分かっていると思う。打者の頭にない球をマスターできれば、カウント球でも決め球でも使えると思う」。対戦相手も石山のデータを蓄積しているからこそ「そのイメージを覆したい」と力を込めた。

 フォームも試行錯誤を繰り返す。勢いをつけるため、右前腕に当たるほど左膝を高く上げ「反動を使って投球動作にメリハリをつけようと思った」と説明した。昨年9月に35歳になり「やっぱり衰えてきていると思う」と本音を漏らしつつ、守護神への返り咲きを諦めてはいない。田口や清水、エスパーダら競う相手は多いが、目指す場所は9回のマウンドだ。18年にはリーグ2位の35セーブなど、通算85セーブの右腕は、4年契約の最終年。年男は復権に燃えている。(重光 晋太郎)

続きを表示

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

2024年2月9日のニュース