巨人・松田が教えてくれた芯を持つ大切さ 恩師・内田俊雄氏がねぎらいの言葉

[ 2023年10月2日 05:20 ]

セ・リーグ   巨人1-0ヤクルト ( 2023年10月1日    東京D )

引退あいさつする巨人・松田(撮影・西川 祐介)
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 松田の恩師・内田俊雄氏(76)がねぎらいの言葉を贈った。亜大入学時の監督で、1年から主軸として起用し日本一。当時の印象や思い出を語った。(取材・小野寺 大)

 引退の報告は電話で聞きました。40歳までよく頑張った。最後までようやったなと褒めてやりたいです。

 岐阜・中京にいい選手がいると聞いて、見に行ったことが最初でした。印象は「体に力はあるが、不器用」。でも、当時からとにかく真面目で一生懸命でした。大学は高校で実績を積んできた選手ばかり。格好付けたくなる選手が多いですが、それがなかった。だから1年生からすぐ使いました。優勝した02年の全日本大学野球選手権で九州共立大の新垣(元ソフトバンク)から打った長打をよく覚えています。器用に上手く打つという選手じゃない分、決めた球は逃さない。そういう思い切りの良さがありましたね。体はとにかく丈夫でした。風邪や何かで練習を休んだというのは聞いたことがないですね。

 私が拓大の監督を辞める時には、拓大のグラウンドまであいさつにも来てくれました。その時思ったことは「体が分厚いな」と。レギュラーになっても、おごらず、プロの一線級でやっていく上で相当な努力をしていたのだなと、すぐに分かりました。

 教え子の中で「ひたむきに頑張る」というのは誰にも負けないと思います。正直、プロでここまでやれるとは思ってなかった。特色がなくても「自分はこれで生きていくんだ」という芯を持つことがいかに大切か。それを松田が教えてくれました。不器用で、真面目で、一生懸命という長所を守り続けてきたからこそ今がある。松田から学ぶことはとても多かった。教え子ながらあっぱれです。(78~03年・亜大監督、03~06年・亜大総監督、06~19年・拓大監督)

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