鷹か!鷲か!ソフトバンク、同率2位・楽天といざ変則3番勝負で決着だ 藤本監督「全員で行く」

[ 2023年10月2日 06:00 ]

パ・リーグ   ソフトバンク3ー4日本ハム ( 2023年10月1日    ペイペイ )

<ソ・日>4回、ハンソンを内野ゴロに抑え声を出す武田(撮影・岡田 丈靖)
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 3球団が0.5ゲーム差の大混戦――。ソフトバンクは1日、日本ハムに3―4で惜敗した。2番手・武田翔太投手(30)ら救援陣の踏ん張りで接戦に持ち込んだが、1点差に泣いて3連勝を逃した。激しいCS争いをしている楽天に同率2位に並ばれ、4位のロッテも0.5ゲーム差に接近した。2日からは本拠地で楽天と対戦。藤本博史監督(59)は総力戦で直接対決を制すると決意を述べた。

 1点差で敗れ、7月以降10度目だった3連勝チャレンジにまたも失敗。先発した石川が2被弾で3回4失点と期待を裏切り、藤本監督は「(打たれたヒットは)2本ともホームラン。四球でランナーを出して2安打で4失点は先発としてちょっとね。だから早めに代えた」と厳しい表情で語った。CS争いをするチームの中で一人負けとなり、3チームが0・5ゲーム差でひしめく大混戦を招いた。

 ただ、敗戦のショックを引きずっている時間はない。きょう2日からは2位に並ばれた楽天との2連戦。総動員態勢でライバルを叩きにいく。この日、4回からの出番となったブルペン陣は武田、嘉弥真、大津、松本裕の4投手が登板して、いずれも無安打無失点に抑えた。

 2番手で登板した武田は3回をパーフェクトに抑えた。最速148キロをマークした直球を主体にカーブ、スライダーなどを織り交ぜて翻弄(ほんろう)した。「コントロールが良かった。何より低めに集まっていた」。5回にはリーグトップタイの25本塁打をマークしている万波を強気に攻めた。内角高めいっぱいの直球で左飛に料理。緩急、高低を使って打者との勝負を支配した。

 武田は体調不良のために9月17日に出場選手登録から外れ、同30日に再登録されて最初の登板だった。体調はまだ完璧ではないというが、「監督が行けと言ったところで行くしかない。それだけ。もう腹をくくってやるしかない。残り(シーズン)少ないので片道のガソリンだけ積んで行くという感じです」と決意を語った。

 楽天とは2、3日に本拠地で、さらに7日に敵地で今季最終戦が待っている。CS争いを大きく左右する運命の3番勝負。攻撃では6回に適時二塁打を放った川瀬ら積極的な代打策を仕掛けた藤本監督は「こういう形で全員で行くつもり」と話した。泣いても笑っても残り4試合。投打ともに全ての力を結集させてCS切符を奪いにいく。 (森 寛一)

 ○…先発・石川は今季最短の3回4失点でKOされた。2回にアルカンタラから先制ソロ、2―1の3回には田宮から逆転3ランを浴び、「自分の中では勝負をしたが、いいボールを投げられなかった」と声を落とした。今後は9日から宮崎で開催されるフェニックス・リーグで調整する方向。今季はノーヒットノーランを記録したが、自身の最後の登板を飾れずにチームワーストの8敗目を喫した。

 ○…ほろ苦いデビュー戦となった。ドラフト6位捕手の吉田が9回先頭で代打として登場したが、プロ初打席は空振り三振に終わった。2球目まで見逃して追い込まれ、最後は見逃せばボールだった150キロ直球を空振りした。「結果で応えることができず悔しい。初球からスイングできなかったことが全て」と受けに回ったことを悔やんでいた。

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