オリ球団12年ぶり2桁トリオだ 山崎福9年目初の10勝 由伸、宮城に続いた

[ 2023年9月28日 06:10 ]

パ・リーグ   オリックス1―0ソフトバンク ( 2023年9月27日    京セラD )

<オ・ソ>力投する先発の山崎福 (撮影・奥 調)
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 1点優勢の9回2死、オリックスの守護神・平野佳が最後の打者・柳田を左飛に打ち取ると山崎福の表情がようやく緩んだ。8回5安打無失点。三塁を踏ませぬ快投で、プロ9年目で初めて10勝に到達した。

 「最近、ふがいない投球が続いていたので、何とか今日、絶対に決めるという強い気持ちを持って臨んだ。勝つことは野手の力も凄く必要なので、周りの方々のおかげだと思っている」

 8月19日の日本ハム戦で9勝目を挙げてから4試合足踏みした。3連覇を決めた20日のロッテ戦も4回2/3を8安打2失点でリードを許して降板。この日は試合前に中嶋監督に「気楽にいけよ」と助言され力みが抜けた。スムーズなフォームからテンポよく切れのある球を投げ込み、ソフトバンク打線を翻弄(ほんろう)した。

 守備力の高さも光った。6回1死一、二塁では野村大の痛烈な投ゴロを反応良くグラブで叩き落とし、1―6―3の併殺。7回無死一塁では近藤を素早い一塁ベースカバーで3―6―1の併殺に仕留めて拳を握った。

 チームでは15勝の山本、10勝の宮城に続く3人目の2桁到達。球団の2桁トリオは11年以来12年ぶりだ。普段は厳しい中嶋監督も「褒めすぎですけど、10勝にふさわしいピッチングだったと思います」と笑顔で祝福した。

 チームは95年の82勝を上回る83勝目を挙げ、オリックスとしての年間最多勝利数を更新。再びパ・リーグの貯金を独占した。主催試合の入場者数も181万3565人となり、96年(179万6000人)を上回る球団新記録。最強の2桁勝利トリオと最高のファンを原動力に、本拠地で戦うCSも勝ち上がる。(中澤 智晴)

 《11年の寺原、金子、西勇以来》山崎福(オ)が9年目で初の2桁10勝目。チームでは15勝の山本、10勝の宮城に次ぐ3人目だが、10勝投手3人は、11年に寺原隼人(12勝)、金子千尋、西勇輝(ともに10勝)でマークして以来12年ぶり。

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