【落合×赤ヘル対談】山本浩二氏 第2次政権で「失敗したんじゃないか」と後悔したこと

[ 2023年8月18日 17:05 ]

収録に臨む落合博満氏(左)と山本浩二氏(撮影・沢田明徳)
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 現役時代に3冠王を3度獲得し、監督としては中日を4度のリーグ優勝に導いた落合博満氏(69)が18日、自身のYouTube「落合博満のオレ流チャンネル」を更新。「博満の部屋」の第3回目として、広島一筋でプロ野球歴代4位の通算536本塁打を放ち、“ミスター赤ヘル”と称された山本浩二氏(76)をゲストに招いて対談を行った。

 浩二氏は1986年限りで現役を引退。89年から93年、2001年から05年と2期計10年、広島の監督を務めた。落合氏から「監督になって1番先にやったことは何ですか?」と問われた浩二氏は「自分が鍛えられて“これが良かった”っていうのをやった。ということは練習量。中身はもちろん大事なんやけど。いかに鍛えれば、自分が知らないうちにうまくなってるか、体ができてるか、こういうのから入ったね」と語った。

 落合氏も中日監督時代にシーズンを乗り切る体力をつけるために猛練習を課した。「(中日監督時代は)練習量だけは12球団一だったと思っている。8年間」と語ると、浩二氏は「それは大正解。あの練習の多さというのは、あの時代ですごいことやったと思う。ワシが2回目監督やったときに、1回目の監督の時と(比べて)ガラッとトレーナーの権限が増えて強くなっていた」と明かした。練習量が多すぎると、故障や疲労につながるという考えが浸透してきていた。「2回目はね、どうしても練習量が減ってきたの」と浩二氏は打ち明けた。

 落合氏が「練習量減らしたら、体力的に落ちてくるんで」と話すと、浩二氏は「その差が出たな、対戦成績で」と呼応。両氏は広島監督と中日監督で04年から2年間対戦したが、04年は中日の18勝10敗、05年は中日の14勝8敗だった。浩二氏は「どうしても2回目の時はね、ワシも失敗したんじゃないかなと思うんやけど、そこまでできんかったな。1回目は妥協もしなかったけど…。(2回目は)成績が悪くなるわな」と振り返ると、落合氏は「仏様になったんですよ」とフォローした上で「休ませると逆に、(選手)寿命が短くなっちゃうんだけどね」と語った。

 時代の変化とともにトレーニングに関する考え方も変化する。その点を十分に踏まえた上で、浩二氏は「誰だって楽をしたいじゃない。苦しい練習の時に、我慢して“あぁ、これでやってきて良かったな”っていうのが我々の時代やけど、(時代が変わっても)楽をしたいと思った時に、妥協したら本当に力は下がってくる」と話していた。

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