森繁和氏 エンゼルス・大谷翔平は敬遠なら足で好機演出 攻撃面での存在感絶大

[ 2023年8月5日 02:30 ]

ア・リーグ   エンゼルス3―5マリナーズ ( 2023年8月3日    アナハイム )

<エンゼルス・マリナーズ>6回、大谷は二盗を決める(撮影・沢田 明徳)
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 【森繁和 視点】弾丸ライナーの40号。この打席、3球続けてスライダー。勝負してこないのかと思ったら4球目にど真ん中の直球が来た。大谷は少し詰まってファウルにした。この時点で“勝負してくる”と確信したと思う。5球目のスライダーを見逃した後の6球目。少しタイミングを早めにとって完璧に捉えた。

 1点を追う第3打席では申告敬遠。相手ベンチの“大谷の一発だけは避ける”という選択だったが、大谷は果敢に二盗。クローンの中前打で同点のホームを踏んだ。打たせてもらえなければ足でチャンスを広げ得点につなげる。攻撃面での存在は絶大だ。勝負してくれた次の打席では一発で追加点。今後、上位争いにからんでくるチームは大谷への対応が一層難しくなる。

 指のけいれんで降板したのには驚いた。投手コーチ時代、選手から「あの時、指がつってました」と伝えられることはあったがそれを理由に交代したことはない。大谷の場合は自分の判断で慎重を期しただけだと思うが、疲労の蓄積が心配ではある。(スポニチ本紙評論家)

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