伊東勤氏 弱点“内角”克服した巨人・秋広に必然の外角球勝負 上位チームには怖い存在に

[ 2023年7月31日 05:26 ]

セ・リーグ   巨人4-0中日 ( 2023年7月30日    東京D )

<巨・中>6回、右前に安打を放つ秋広(撮影・島崎忠彦)
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 【伊東勤 視点】秋広が打ったのは外角に浮いたフォーク。言い方は悪いが秋広の力量なら打って当然。コースも高さも長いリーチの腕が伸びて捉えられる絶好球だった。

 評価したいのは中日バッテリーに外角勝負を選択させた秋広の成長ぶりだ。1軍に本格デビューした前半、結果はそこそこ残していても、捕手目線で見るとリーチを生かせる外角には対応できていたが内角は窮屈な打撃になっていた。球宴期間に各球団はデータを再分析し、台頭してきた選手の弱点を研究する。秋広も相当苦しむと思っていたが違った。

 7月22、23日のDeNA戦で内角の速球を2試合連発で右方向へ叩き込むなど、内角への対応力が格段に上がっている。この日の試合の第3打席でも内角のカットボールを会心の右前打。そして8回の場面。一発だけは避けたい中日バッテリーはもう強気で内角には行けない。秋広が得意とする外角への変化球で勝負せざるを得なかった。

 試合に出続けながら弱点を克服した秋広。上位チームには怖い存在になる。

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