巨人伝説のエースが「魔球」の秘密を語った 新浦壽夫氏「手を使う人がいなくなったんですよ」

[ 2023年7月31日 20:19 ]

高橋慶彦氏
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 元巨人、大洋(現DeNA)などで活躍し、NPB通算116勝、韓国プロ野球でも54勝を挙げた新浦壽夫氏(72)が31日までに更新されたYouTube「よしひこチャンネル」にゲスト出演。現役時代に大きな武器としたカーブの極意などを語った。

 新浦氏といえば、183センチの長身を生かした角度のあるストレートと大きく曲がるカーブで、第1次長嶋政権から長く巨人のマウンドを支えたサウスポー。ホスト役の高橋慶彦氏には、今も日本記録として残る33試合連続安打(1979年)を打たれた「因縁」もある。高橋氏は、新浦氏と初めて対戦した時の印象が忘れられない。

 「バッティングコーチが言うんよ。(新浦の)カーブは(腕を高く上げて)ここ、から来たらストライクやぞって。ここ(ストライクゾーン)はボールやからって。わけわからんの、そう言われたって最初。頭の上から来たら、ストライクなんですよね」

 それほど落差の大きなカーブは、当時の審判団にとっても、格好の「教材」だった。新浦氏がこう明かす。

 「春のキャンプの時に、審判団が“新浦のカーブをボール、ストライクとハッキリ判定できたら、一番になれる”というくらいだった」

 新浦氏によると、当時ドロップと表現されたボールが今は絶滅したのも理由がある。

 「握り自体が変わってきて、手を使う人がいなくなったんですよ。手首を(ひっくり返すように)回していくっていう人がだんだんいなくなって、手首を横に返すようになったんですよ。これはスライダーになっちゃった。小さなカーブからスライダーになった」

 時代とともに移り変わる投手の技術。高橋氏は「(新浦氏のカーブは)曲がってくれるどころじゃないからね」と懐かしんでいた。

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