野村謙二郎氏 広島の10連勝決して偶発的ではない 投手陣の踏ん張りに野手が奮い立つ 走る野球も大きい

[ 2023年7月28日 06:30 ]

セ・リーグ   広島4-1ヤクルト ( 2023年7月27日    マツダ )

<広・ヤ>5回無死二塁、会沢の中前適時打にベンチで指さす新井監督(中央) (撮影・奥 調)
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 【野村謙二郎 視点】10連勝。要因は多々あれど、先発と救援陣の頑張りが真っ先に挙げられる。この日の床田もしかり。最後は人さし指がつって降板となったが、8回途中までよく投げた。彼ら投手陣の奮投する姿が、野手陣を奮い立たせていると言っていい。

 野手全員が走る姿勢を見せているのも大きい。カープは動いてくる。そんな意識がモーションに波及して投手の失投を呼び、守備陣にプレッシャーをかける。ミスを犯したり、四球を出せばつけ込まれる…。相手側の懸念を感じ取れるのは、走る野球の成果だろう。

 新井監督のマネジメント力にも触れておかなければならない。大瀬良や床田をリフレッシュ休養させるなど、コンディション管理を徹底してきた。選手には気遣いへの感謝の気持ちがあるはずで、それがモチベーションとなってキツい夏場に発揮されているとみる。

 決して偶発的ではない10連勝。この先に勝負どころを迎えても、大きく負け越すことはないのではないか。そう思えるぐらい、素晴らしい野球ができている。この雰囲気を大事にしてもらいたい。 (本紙評論家)

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