大野豊氏 常に試合つくれる心強い広島・森下 今季全8試合でクオリティースタート

[ 2023年6月29日 07:00 ]

セ・リーグ   広島6ー2DeNA ( 2023年6月28日    マツダ )

スポニチ評論家・大野豊氏
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 【大野豊 視点】この日の最大の勝因は、投打両面で勝てる流れをつくり出した森下だ。正直、序盤の投球は良くなかった。全体的にボールが高く、特にチェンジアップが高めに浮く場面が目に付いた。それを痛打されたイメージだ。とはいえ、4回までに長打3本を含むヒットを7本も浴びながら、失点した2、4回ともに最少失点でしのいだことが大きかった。内容はどうあれ、結果としては、いわゆる悪いなりの投球ができていた。

 加えて、5回には自らのバットで3ラン。打った後、どんな変化があるかな…と思って注目していたら、そこから明らかに投球も変わった。大事な6、7回を、きっちり3者凡退。5回まではやや投球間隔が長いことが気になっていたが、最後の2イニングはいい意味で投球テンポが早くなり、リズムが生まれた。リードを重圧に感じず、力に変えられる。森下という投手の長所だ。

 この日を含めて、今季全8試合でクオリティースタート(6回以上、自責3以下)。状態に関係なく、常に試合をつくることができる。上位球団を追いかける上で、非常に心強い存在と言える。(本紙評論家)

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