【今後のパ展望】辻発彦氏 オリックス、ソフトバンク本命も日本ハムが台風の目

[ 2023年6月23日 06:00 ]

辻発彦氏
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 本紙評論家の辻発彦氏(64)が、今後のパ・リーグの展望を語った。これまでの戦いぶりを鋭い視点で分析し、Vの行方を占った。

 1・5ゲーム差に上位3チームで、3位・ロッテと4位・日本ハムが6ゲーム差。一見「3強3弱」のようだが、そうでもない。

 台風の目は日本ハムだろう。交流戦10勝8敗と勝ち越した要因は投手力。12球団トップの防御率2・24で、打てなくても競った試合を続けた。そういう戦いが続くと若い選手が成長する。優勝目前だったDeNA相手の最終戦が象徴的。終盤に追いつき、延長戦で万波が決勝弾。接戦で「勝つためにはこうしないと」という意識が高くなっていると感じる。昨年の首位打者・松本剛が本調子でなく、主力の石井も欠いていた状況で、まだプラス材料がある。借金4だが早く勝率5割にすることが大事。球宴後にそういう位置にいれば、上位が「嫌な相手だな」と感じる存在になる。

 もちろん本命は、オリックスとソフトバンク。オリックスは山本、宮城がいて田嶋も状態がよく、そして山下がいる。吉田(レッドソックス)が抜けて苦労すると思った打線も頓宮、ゴンザレスが機能し総合力で優位だ。ソフトバンクは救援陣は盤石だが、先発投手がいまひとつで決め手を欠く印象だ。ロッテは序盤の戦いを支えた投手力に少し陰りが見えるが、粘り強さがあり、そこが強み。プラス材料がいまひとつ乏しい楽天、西武は厳しい戦いになるだろう。

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