ソフトバンクが中村晃を1番で起用へ チーム5連敗中の難敵・オリックス山本由伸の攻略へ突破口開く

[ 2023年6月23日 05:00 ]

ノックを受け軽快な動きを見せるソフトバンク・中村晃(撮影・岡田 丈靖)
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 リーグ戦が再開する23日、ソフトバンクは1ゲーム差で追う首位・オリックスとペイペイドームでの首位攻防3連戦に臨む。相手先発は昨季から5連敗中の山本。今季リーグトップの69安打を放つ中村晃外野手(33)が、1番打者として突破口を切り開き、4月21日以来の首位返り咲きへ導く。

 「1番・中村晃」の出塁が、オリックス先発・山本攻略の突破口となる。この日の全体練習。中村晃はフリー打撃、守備から走塁練習。普段通りに締めた。「(山本は)いい投手ですよ。いつも通り変わらずいきます」とクールに意気込むが周囲の期待は大きい。

 オリックスとの今季成績は4勝4敗1分けの五分。昨季は同勝率ながらリーグ優勝を奪われた。まずは宿敵から再開後の初白星を――。藤本監督は打席での粘りからの出塁を期待し、巧打のキーパーソンの1番起用を明言した。

 「当面は(1番)晃(中村)でいく。勝負強い。出塁が一番大事で、積極的にいっても、晃は粘れるし」

 球界を代表する右腕に、チームは昨季から5連敗中。ただ、前回5月13日の対戦では中村晃のチャンスメークから3得点が生まれた。0―3の3回2死で左前打。そこから2安打と2四球と打線がつながった。中村晃は「打ったのは前の話です。明日(試合に)行けば関係ない」と話すが“好相性”ぶりを発揮したのは前回だけではない。

 藤本体制1年目の22年は、山本に対しチームは5戦2勝3敗。1勝目を挙げた4月19日には、6回の遊ゴロ失策が決勝打となり、当時18連勝中だった山本に黒星をつけた。さらに山本から現役最多となる3本塁打を放っている。「打ったことは知ってますよ」。それでも無心、冷静を貫く。

 先発・佐々木朗対策として4月21日のロッテ戦で、リードオフマンとして抜てきされると、ここまで39試合で起用。初回1打席目の打率は・343で1本塁打。選球眼、集中力、バットコントロールは抜群だ。全61試合出場しリーグ最多276打席で同最多69安打、同2位の打率・289と好調を持続。14年には1番打者でシーズン176安打。最多安打のタイトルを獲得した男は少しだけ現状に正直な手応えはある。

 「1番(打者)なんで打席も多いですし。去年よりは(打撃は)高いところにいる。あの時(14年)のこと、知らない方も多いけど全部、伸ばしていきたい」。まずは山本からの出塁、そして得点へ。中村晃の難敵攻略から、鷹はさらに乗る。(井上 満夫)

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