【今後のセ展望】中村武志氏 バランス◎阪神、勢いあるDeNAの2強

[ 2023年6月23日 06:00 ]

中村武志氏
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 本紙評論家の中村武志氏(56)が、今後のセ・リーグの展望を語った。これまでの戦いぶりを鋭い視点で分析し、Vの行方を占った。

 阪神とDeNAがリーグ戦再開でいきなり対戦するが、2強による優勝争いは終盤まで続くだろう。阪神は湯浅の不調もあって交流戦で勢いが落ちたが、やはり投打のバランスが最もいいチーム。これまでのような大きな連勝はできなくても大きな連敗もしない。岡田監督の手腕もあって安定した力がある。
 DeNAは初の交流戦優勝で勢いがついたし、この経験はプラスに働く。昨季終盤の優勝争いでヤクルトに突き放された経験もあり、競り合いで勝つための土壌ができてきた。開幕から不動の1番にした佐野を3番に代え、打力が上がった足のある関根を1番に据えて攻撃の流れが非常に良くなった。エースの今永にバウアーも先発の軸になり、優勝できる態勢が整ってきた。
 この2強に巨人が食い込めるか。交流戦で盛り返したように打線は脅威だ。坂本が復活し、3番に定着した秋広がつなぎ役になり、4番の岡本和は昨季の村上のようになってきた。ただ、どうしても投手陣に不安が付きまとう。復帰した菅野は全盛期のような球威はなく、名前とコントロールでどうにか5、6回を抑える投球が続くだろう。救援陣も中川は病み上がりだし、大勢も新人だった昨年からWBCにかけての勤続疲労を感じる。総合的に見ると、2強を追い抜けるほどの力があるとは言い切れない。

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