得点圏打率・536 阪神・近本リーグトップの勝負強さ、ここぞの一打の要因は…

[ 2023年5月15日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神15―7DeNA ( 2023年5月14日    甲子園 )

<神・D>7回、近本は右前打を放つ(撮影・大森 寛明)
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 得点圏の鬼と化す阪神・近本の勢いは、この日も止まらなかった。昨年9月1日広島戦(甲子園)以来、11度目の1試合4安打。虎のリードオフマンがまたしても、ベイキラーぶりを発揮した。

 「打線がつながって良い形で回ってきた打席。追いつくことができて良かった」

 初回の左前打で3試合連続安打を記録し、佐藤輝の先制3ランを呼び込むと1点劣勢となった4回だ。1死一、三塁から平良の外角低めツーシームを中前へはじき返す今季20打点目の適時打を放った。続く5回の第4打席でも再び中前へ運び、5回で早くもチームトップタイとなる今季5度目の猛打賞だ。

 また、無死一、二塁で迎えた7回は2ボールから森原の直球を引っ張り込んで一、二塁間を破った。巧みなバットコントロールを奏で全方向に打ち分けた。続く8回の6打席目は四球を選び、この日は6打席で5出塁と役割を果たした。得点圏の打率を・536(28打数15安打)へ伸ばし、前日13日時点でトップのDeNA・宮崎を抜いてリーグトップに躍り出た。「(得点圏では)ランナーが一塁(にいるの)と比べて(球種を)絞りやすいというのはある」と、好調の要因を冷静に振り返った。

 これでチームは今季DeNA戦の主催試合6連勝だ。その立役者こそが近本。開幕からDeNA戦の打率・471(34打数16安打)はカード別では最高の成績を誇っている。「1番打者」としてチャンスメークに徹し、下位打線が生み出した好機ではクリーンアップばりの勝負強さも兼ね備える。

 佐藤輝と上がったお立ち台では「最高です」の3連発で球場を沸かせた。チームを独走に導くカギは、間違いなく背番号5が握っていると思わせる一戦だった。(石崎 祥平)

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