「Vamos!」阪神・新外国人ミエセス ランニング先頭で声出しいきなり人気者 合同自主トレで虎1号

[ 2023年1月31日 05:15 ]

ランニングの先頭で笑顔のミエセス(撮影・大森 寛明)
Photo By スポニチ

 Vamos!Tigers! 阪神の新外国人、ヨハン・ミエセス外野手(27)が30日、キャンプ地の沖縄・宜野座で行われている合同自主トレに合流した。若手主体の先乗り自主トレに新助っ人が加わるのは極めて異例。屋外フリー打撃では超ド級の130メートル弾を放ち、練習中にスペイン語で「さあ、行こう!」を意味する「Vamos」を連呼。いきなり存在感を見せつけた。

 ビックリ仰天の登場劇だ。午前9時30分。選手バスからのっそり降りてきたのは、トレードマークの“虎色ドレッドヘア”を頭頂部でくくったミエセスだった。「日本の文化を知りたくて、シーズンに向けていち早く準備したかった」。並々ならぬ決意を感じる志願の参加。ただ、性格は元来恥ずかしがり屋。なじめるか心配もあったようだが、それも杞憂(きゆう)に終わった。

 「来る前は外国人も僕だけで“退屈になるかな…”と不安だったけど、すぐみんなが来てくれた。言葉が通じないとわかっていながら、何か言葉を見つけて話しかけてくれた」

 最初の全体ランニングでは、岩崎にうながされて前川、井上と並んで先頭で走った。「1、2、1、2!」と“日本流”を体験すると、ベースランニングでは巨体を揺らして激走。右翼に入ったシートノックでも懸命に打球を追った。途中、中野や大山に「Vamos!ナカーノ!オーヤーマ!」と絶叫。沖縄の陽光に負けないドミニカンの陽気な性格を発揮し「彼らが知ってるスペイン語を使ったヨ」と笑顔。仲間のハートをがっちりつかんだ“愛されミエちゃん”も、フリー打撃でバットを持てば、怪力助っ人に様変わりする。

 先頭組でゲージに入り、安打性の打球を連発した。7スイング目には左越えへ推定飛距離130メートルの豪快な“虎1号”。あす2月1日のキャンプインへ、状態万全をアピールする“Vamos弾”をぶっ放した。47スイングで3本の柵越えを放ち「順調。1年間活躍するために今、しっかり準備している」。現状、右翼の定位置を争う立場だが、キャンプで爆発すれば一気に序列は上がる。早期の実戦出場にも前向きだ。

 「日本の投手の球を見ながら、配球も勉強して準備したい」

 “Vamos”に彩られた宜野座で、いよいよサバイバルの幕が開く。岡田監督の視線を独り占めできる魅力が、ミエセスにはある。(八木 勇磨)

 ▼Vamos(バモス) スペイン語で「さあ、行こう」「いいぞ、頑張れ」を意味する。サッカー観戦時の応援で使われることが多い。

続きを表示

2023年1月31日のニュース