松坂大輔氏 西武臨時コーチで平良の“穴”と隅田の2年目に注目 侍の仕上がりもチェックします

[ 2023年1月31日 05:30 ]

評論家2年目のシーズンへ挑む松坂大輔氏
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 【平成の怪物 松坂大輔の探球】スポニチ本紙評論家の松坂大輔氏(42)による月1回の連載コラム「松坂大輔の探球」。23年の第1回は、2月の宮崎・南郷の西武キャンプで務める臨時コーチについて。日米通算170勝の松坂氏が、西武投手陣に何を伝えるのか。2月は臨時コーチに加えて各球団のキャンプを回り、17日からは侍ジャパンの宮崎合宿に足を運ぶなど評論家2年目も精力的に取材する。

 2月11日から4日間、古巣・西武で臨時コーチを務めることになりました。松井稼頭央監督からは「投手陣を見てほしい。いろいろ教えてあげてよ」と言われています。まずは彼らが投げる姿を実際に見ること。そこからスタートです。そこで気付いたことがあれば、豊田さんら投手コーチと話をして、本人に直接伝えていいか判断をしたいですね。「気付き」を大切にして伝えていきたいです。

 自分は元々、誰かのピッチングを見るのが好きなんです。他の人が投げているボールを見るのが楽しみ。自分も投げていた西武キャンプのブルペン。わくわくするシーズンを予感させてくれるような投手に出てきてほしい。「こんな投手がいたんだ」――。そんな発見があるとうれしいですね。

 注目しているのは、昨季の最優秀中継ぎ投手の平良投手が先発に転向して、中継ぎに誰が入ってくるのか。あとは今季2年目を迎えるドラフト1位左腕の隅田投手。ルーキーだった昨季は開幕ローテーション入りしながら1勝10敗、防御率3・75に終わりました。なぜ勝ち切れず、なぜ結果につながらなかったのか。隅田投手が自分自身でどう分析しているのか気になります。自分も外から見ていて感じていた部分はありますが、それが本人と一致するのか。ぜひ話をしてみたいです。

 臨時コーチの時にユニホームを着てほしいと言われましたが、それはまだ着られませんとお断りさせていただきました。今回は4日間という限られた時間の中でコミュニケーションをたくさん取っていきたいです。臨時コーチに前後して、今年も可能な限り12球団のキャンプを回ろうと思っています。17日からはWBCを控えた侍ジャパンの宮崎合宿に足を運びます。球春到来。2月1日からが楽しみです!

 ≪強力救援陣に加わるのは!?≫昨季リーグ最多の34ホールドだった平良が先発に転向。代わって、31ホールドで新人王に輝いた水上が中継ぎ陣のエース格となる。他には新外国人ティノコ、20ホールドの本田、10ホールドの森脇ら。守護神はリーグ2位の31セーブを挙げた増田で、このメンバーにどんな投手が加わるか松坂氏は注目している。昨季のチーム防御率はリーグトップの2.75。特に救援陣は同2.35と盤石だっただけに、平良に代わる投手の存在は重要だ。

 ▽松坂氏と西武キャンプ 松坂氏は98年ドラフト1位で西武に入団。プロ1年目、高知・春野での春季キャンプは大フィーバーだった。初の日曜日となった2月7日には球団新の1万1000人のファンが集結。14日は1万5000人で記録更新し、松坂氏は同僚で体形の似ていた谷中(現阪神スコアラー)を「影武者」にしてブルペンから脱出したほど。春野での春季キャンプは03年まで。04年からは今回松坂氏が臨時コーチを務める宮崎・南郷に場所を移した。

 【松坂氏のWBC】

 ☆06年 3月4日の台湾戦、14日のメキシコ戦に先発していずれも勝利投手。20日のキューバとの決勝にも先発して4回4安打1失点で白星。3勝0敗、防御率1.38で第1回大会のMVPに選ばれた。

 ☆09年 3月7日の韓国戦は4回4安打2失点。15日のキューバ戦は6回5安打無失点の快投を披露した。22日の準決勝の米国戦は4回2/3を5安打2失点。3勝0敗、防御率2.45で連覇に導き、2大会連続のMVPに輝いた。

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