阪神ドラ6の三菱自動車岡崎・富田、貫禄5回零封 同じ左腕の伊藤将に似た“右手の使い方”

[ 2022年11月13日 05:15 ]

<三菱自動車岡崎・TJクラブ>5回を無失点に抑えた三菱自動車岡崎・富田(撮影・平嶋 理子)
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 阪神からドラフト6位指名された三菱自動車岡崎・富田蓮投手(21)が12日、豊田市のトヨタスポーツセンターで行われた愛知県野球連盟会長杯1回戦のTJクラブ戦で先発。5回2安打無失点で、10月のU23W杯で最優秀投手となった片りんを披露した。

 格の違いを見せつけた。富田にとっては、三菱自動車岡崎での3年間を締めくくる今大会。クラブチーム相手とはいえ、5回をしっかり零封してみせた。

 「真っすぐを当てさせない圧倒的な投球をしようと思っていた。走者を出しても、連続で出さなかったことは自分の成長だと思う」

 期待の左腕は直球中心で左打者の外角低め、右打者の内角胸元に投げ込んだ。4回2死からは回またぎで3者連続三振をマーク。最速は142キロとMAX147キロに及ばなかったが、5イニングで6つの三振を奪った。ドラフト会議時に参加していたU23W杯(台湾)でも、16回を投げ21奪三振。優勝に導いただけでなく、最優秀投手とベストナインに選出された、ワールドクラスの投球を披露した。

 タイプ的に似通っているのが伊藤将だ。同じ左腕で、同じ社会人野球を経験。担当の筒井和也スカウトは「しっかり投げきったし、クロスに投げる持ち味も出ていた。右手の使い方は伊藤将に似ているし、先発で長いイニングを投げることができると期待している」と改めて評価した。富田を指導してきた元西武、阪神の橋本武広コーチもしかり。「スピードより回転数の高さで空振りが取れるタイプ。活躍を楽しみにしている」と目を細めた。

 近年の阪神は湯浅、中野とドラフト6位の選手が活躍するトレンドにある。「1年目から結果を出したい。目標は10勝すること」。下位指名は関係ない。大ブレークへの期待は膨らむばかりだ。(鈴木 光)

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2022年11月13日のニュース