変化球を打ち砕き、追い込まれても好打 30歳トラウトの止まらぬ進化

[ 2022年4月29日 11:50 ]

エンゼルスのトラウト
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 米データサイト「ファングラフス」のジェイ・ジャフィ記者が28日(日本時間29日)にエンゼルスのマイク・トラウトがいくつかの点でさらに進化していると報じた。

 11年から19年に3度のMVPに輝き、MLB最高の選手と呼ばれたが、20年、21年は主要タイトルに縁がなく、特に昨季は右ふくらはぎを痛め、36試合出場で、三振率も28・1%に上がった。去年8月に30歳になり、今後はトッププレーヤーではなく、普通のスター選手になってしまうのではと危惧する向きもあった。

 ところが今季は15試合プレーして(27日までの成績)、10試合連続安打、5試合で4試合のマルチなど打ちまくっている。4月17日の死球で直後の3試合を休んだが、27日のガーディアンズ戦では、チェンジアップとスライダーを完ぺきにとらえ、2本の二塁打で2打点だった。

 目を引くのは・808の高い長打率、とりわけ打球の速さと角度から算出されるxSLG(期待長打率)は・886で2位に222ポイント差をつけ、メジャー平均・431の2倍以上となっている。

 ジャフィ記者は、タイトルに縁がなかった20年、21年も含め、実はこの3シーズンは以前よりも変化球を長打にできていると指摘する。11年から19年、トラウトの変化球に対する長打率は・561だったが、20年から22年は・725。期待長打率でも・540から・637に上昇した。加えて今季の三振率は17・5%で、メジャー12年目で最も低い数字。2ストライクからの打率は・259,長打率は・556で、メジャー平均の・163、・245よりも遥かに上だ。もちろんサンプルとしては小さく、20年から22年の成績はトータルで104試合、450打席だし、2ストライクからの成績もまだ15試合の結果にすぎない。しかしながら30歳の今年、衰えよりもむしろ進化した部分を見せているのも確かなのである。

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2022年4月29日のニュース