広島ドラ6・末包 12球団ルーキー最速&130メートル特大弾 佐々岡監督も構想練り直しか!?

[ 2022年2月27日 05:30 ]

オープン戦   広島3-1巨人 ( 2022年2月26日    那覇 )

<巨・広>5回2死一塁、広島・末包は左越えに2ランを放つ (撮影・奥 調)
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 広島のドラフト6位・末包昇大外野手(25=大阪ガス)が26日の巨人戦(那覇)で左翼席へ130メートル級の特大弾を放った。新人選手がオープン戦初戦で本塁打するのは昨年の阪神・佐藤輝以来で、広島では15年の野間以来7年ぶり。巨人、そしてセ球団のみなさん、「すえかね」と読みます。開幕1軍を目指しています!

 ものすごい衝撃だった。末包が放った放物線は強い逆風にも押し戻されることなく、もう少しで沖縄セルラースタジアム那覇の左翼場外へ消えていきそうな推定飛距離130メートル弾。高さ約25メートルのネットの上部へズドンと突き刺し、敵も味方もなく、6334人の観衆はすごいものを見た、と驚いていた。

 「打った瞬間に入ったと思いましたけど、無我夢中に一塁まで走っていました。二塁からは少しホッとした感じでした」

 「4番・一塁」で先発出場。5回2死一塁での3打席目だった。1ストライクから戸田が投じた、やや内寄り144キロ真っすぐを仕留めた。紅白戦、練習試合を通じても“プロ1号”。笑顔なく4つのベースをまわり、ベンチ前で先輩たちに出迎えられると、ようやく表情を崩した。身長1メートル88、体重110キロ。まだ、どすこいポーズも派手なパフォーマンスもない初々しさがあった。

 「まだオープン戦ですけど、これだけの皆さまの前で結果を出せたので、“少しプロ野球選手になったかな”という感じです」

 新人選手がオープン戦の初戦で本塁打するのは昨年の阪神・佐藤輝に続き、広島では15年2月21日巨人戦での野間以来、7年ぶりとなった。もちろん、今年の12球団最速の新人弾。ソフトバンク・上林、DeNA・ソトの2発に続く22年度の3人目、第4号と、とにかく目立っている。

 この日は2三振を含む4打数1安打だったが、沖縄入り後の実戦では18打数7安打(・389)と猛アピール中。守備では一塁で初回にいきなり丸の打球を後逸する失策を犯したが、5回の守りから本職の右翼にまわるなど開幕1軍、いや開幕スタメンへ着々と進んでいる。

 佐々岡監督も、構想の練り直しを迫られるかもしれない。「本人も声出しで“1を大切にしたい”と言っていたが、その1試合目でね。三振は多いですが、一発が彼の魅力」

 一度は戻ってきたホームランボールはベンチに置いている間に他のボールと交ざってしまい、結局、今は手元にはないという。それなら、公式戦での1号を本物の記念球にすればいい。

 ◇末包 昇大(すえかね・しょうた)1996年(平8)5月27日生まれ、香川県出身の25歳。高松商では甲子園出場なし。東洋大では3年春からリーグ戦出場。大阪ガスでは入社2年目の20年都市対抗で全国大会デビュー。21年度の社会人ベストナイン(外野手)。1メートル88、110キロ。右投げ右打ち。

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2022年2月27日のニュース