日本ハム、新庄新監督誕生！“第一声”はSNS総動員、「笑顔」で時代を変える！

[ 2021年10月30日 05:30 ]

　日本ハムは29日、今季限りで退任する栗山英樹監督（60）の後任として、球団OBの新庄剛志氏（49）が就任すると発表した。指導者の経験はなく、球界復帰は日本ハムで現役を引退した06年以来16年ぶりとなる。球団は就任決定の事実を発表しただけだったが、新庄氏は自身のSNSを通じてさっそく「新庄節」を全開。熱い思いを打ち明け、所信表明した。

　新監督の就任後の「第一声」が自身のSNS。しかも一度だけでなく、さまざまなツールを駆使してメッセージを連発した。これまでも数々の既成概念を打ち破ってきた新庄監督らしい発信方法。熱い思いを、身を削る覚悟を、ファンへと伝えた。

　まずは短編動画投稿アプリ「TikTok」に鉄壁の外野陣を築いた1学年下の稲葉篤紀新GMとのツーショット写真とともに「今日日本ハムファイターズの監督になる事が出来たぜ　感動しか…ないな　稲葉のあっちゃんと」と投稿した。インスタグラムでは「努力は一生　本番は一回　チャンスは一瞬」という言葉を載せ「この言葉を胸に日本ハムと共に、笑顔を忘れずこれから長い船旅を戦って行きます」と決意。続けて「あっちゃん　時代は誰かが変えれる」と3年連続Bクラスに沈む古巣の再建に向けてタッグを組む盟友にメッセージも送った。

　ツイッターでは「プロ野球の存在意義」について熱い思いも披露。「そこの街に住む人達の暮らしが少しだけ彩られたり、単調な生活を少しだけ豊かにする事に他なりません」とし「新庄剛志らしく突き進んで生きます！」と宣言した。インスタグラムでは阪神時代の恩師の「野村克也監督へ」と題して2度目の投稿。野村氏の仏壇とみられる写真とともに「こんな僕が監督になれた事を改めて報告してきました　大きな空から僕の采配　選手教育を見届けて下さい」と監督就任の報告に訪れたことを明かした。

　03年12月。メジャーから日本球界に復帰し、日本ハムの入団会見に臨んだ際に「これからはメジャーでもない。セ・リーグでもない。パ・リーグです！とにかく、このスタンドをいっぱいにしたい」と宣言した。そして有言実行で04年の北海道移転元年で札幌ドームを満員にしてみせた。23年には新球場開場を控える。古巣を再建し、北の大地を再び熱く盛り上げるつもりだ。

　まだ公の場に登場していないのに早くも球界の話題を独占しそうな勢い。深夜にはツイッターに「生まれて初めてこんなにおめでとうと言われました」と記した。インスタグラムのストーリーズには「さぁ～暴れてもいいですか！？」と予告。現役時代と同様、この男からは目が離せない。（東尾　洋樹）

　※原稿中のコメントは全て原文のまま

　◇新庄　剛志（しんじょう・つよし）1972年（昭47）1月28日生まれ、福岡県出身の49歳。89年に西日本短大付からドラフト5位で阪神に入団。01年からメッツ、ジャイアンツでプレーし、04年に日本ハムで国内に復帰。06年限りで現役を引退した。NPBでの通算成績は1411試合で打率・254、205本塁打、716打点、73盗塁。ベストナイン3度、ゴールデングラブ賞10度。7度出場したオールスターでは2度MVPに輝いた。右投げ右打ち。

　【新庄氏の“球界復帰”まで】

　▽19年1月6日　フジテレビ「ジャンクSPORTS　プロ野球一斉調査SP」に出演。日本ハムの新球場がオープンとなる23年に自身へ監督就任のオファーが来ると勝手に予想し「ヘッドコーチに福山雅治、守備走塁（コーチに）木村拓哉、球場の歌担当ATSUSHI。面白くない？」

　▽11月13日　インスタグラムを更新し「みんな、夢はあるかい。1％の可能性があれば必ずできる。もう一回、プロ野球選手になろうと思います」と現役復帰を目指すことを表明。

　▽20年12月7日　神宮での12球団合同トライアウトに参加し、3打数1安打、1四球。

　▽12月13日　オファーを6日間待ったが獲得球団は現れずインスタグラムで現役復帰を断念することを表明し「みんなも挑戦する楽しさを分かってほしいなぁ！」。

　▽21年1月28日　「ファミリー引越センター」のキャスティング契約発表に出演。「（監督を）やりたいなという気持ちはある。そういうオファーが取れるような一年にしたい」

　▽5月30日　フジテレビ「ジャンクSPORTS」に出演。今後について「描いています。今、勉強しています。（でも）今回はちょっとサプライズということで、誰にも言わないです」。

　▽8月12日　日本テレビ「ぐるぐるナインティナイン」で今後の目標について「言えないです。今までの中で一番難しい。今年の終わりくらいに“うわっ！ここで話してたやつやん”みたいな（ことになる）。少し楽しみにしておいてもらえたらうれしい」。

　▽10月18日　自身のツイッターに「日本に戻ってきた理由がここにある」と書き込む。さらにヘッダー画像を建設中の「エスコンフィールド北海道」の写真と思われるものに変更。