千賀の「復活」を予言した目、巧みな話術を生み出す口が藤本監督の「武器」になる

[ 2021年10月30日 05:30 ]

就任会見で意気込みを語るソフトバンク・藤本新監督
Photo By 代表撮影

 <記者フリートーク ソフトバンク担当・井上 満夫>

 正直で、必ず会話にオチを付けてくれる。藤本新監督の印象だ。7月13日、ナゴヤ球場でのウエスタン・リーグ中日戦。東京五輪前にまさかの2軍調整となった千賀が登板。あえて藤本2軍監督に右腕の状態を聞いた。

 「157(キロ)は出ているが球が高い。ベースの上で走っていないから芯で捉えられる。代表活動後のリーグ後半なら大丈夫ちゃうの?」。予感は的中。千賀は後半戦11試合で9勝し今季10勝した。

 名古屋の気温は35度を超えていた。長袖シャツは汗で張り付いていたが、立ち止まってくれた。右手にはカップのアイスコーヒー。「氷、溶けてもうたやないか。どないしてくれんねん」。笑ってバスに乗り込んだ。確実に人の心をつかむ。そう思った。

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2021年10月30日のニュース