秋の大山や 残り23戦ぜ~んぶ4番で虎優勝ラストスパート 井上ヘッド「看板背負って頑張って」

[ 2021年9月28日 05:30 ]

悲願の優勝へ残り23戦「4番・大山」で挑む
Photo By スポニチ

 阪神・大山悠輔内野手(26)が、残り23試合も「4番」で起用される方針が27日、固まった。24日巨人戦から4番に復帰した背番号3について井上一樹ヘッドコーチ(50)は「残り試合は4番として看板を背負って頑張ってほしい」と話した。チームは28日の広島戦に勝ち、ヤクルトが敗れれば首位に返り咲く。4番の働きに期待だ。

 猛虎を悲願の優勝に導く「4番」は、やはりこの男しかいない。主砲で主将の大山だ。井上ヘッドコーチが、方向性を示した。

 「悠輔が、またこれから残りの試合でキチッといい仕事をする。残り試合は4番として打てなかった時でも、打った時でも、常に胸を張るというような気持ちで、看板を背負って頑張ってほしい」

 残り23試合。優勝争いが佳境を迎える中、快進撃を続けた前半戦の布陣へと回帰する。大山が4番として打率・300、5本塁打、23打点をマークした3、4月はチームも20勝9敗だった。最後は「4番・大山」を貫き、頂点へ向けてラストスパートをかける。

 状態自体も着実に上昇に向かっている。23日の中日戦で11試合ぶりに打点を挙げると、翌24日の巨人戦で21試合ぶりに4番復帰。26日の同戦で左翼上部の看板を直撃する決勝17号ソロを放つなど、目下9月は月間打率・310。本格的な紅葉に先駆け、「秋の大山」は色づきつつある。

 井上ヘッドコーチは大山を4番に据えることによる、相乗効果にも期待する。「(大山が)元さやに戻るじゃないけど、そういう形になった方が、輝(佐藤)が生きて、サンズもまた息を吹き返してってなった時には、こっちのもんだから」。しっかりとした軸を据えた上で、佐藤輝、サンズの復調を待ち、満を持して打線の本領発揮を誘発する算段だ。

 大山本人も強い責任感を胸に、残り23試合に臨む覚悟だ。「一試合一試合が大事になってきますし、なんとしても勝てるようにもう1回、一丸となってやっていきたい」。5月上旬に背中の張りで一時離脱し、8月は打率・196で4番からの降格も経験した。今こそ存在感を示す時だ。

 矢野監督も「打線で勝つっていう試合をつくっていかないと、頭一つ抜け出るというところにはなりにくい」と打線の奮起に期待を寄せる。その先頭に立つのが、大山だ。(長谷川 凡記)

続きを表示

2021年9月28日のニュース