福島敦彦氏 大阪桐蔭の3本塁打はすべてスライダー撃ち 東海大菅生・桜井の最大の武器を仕留めた意味

[ 2021年8月18日 05:30 ]

第103回全国高校野球選手権第5日   大阪桐蔭7ー4東海大菅生(8回表1死降雨コールド) ( 2021年8月17日    甲子園 )

<大阪桐蔭・東海大菅生>3回無死、大阪桐蔭・藤原は左越えにソロ本塁打を放つ(撮影・坂田 高浩)
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 【福島敦彦 迫球甲子園】天候悪化が予想される試合では通常時以上に先手を奪い、優位に試合を進めるのが鉄則だ。大阪桐蔭は花田君、藤原君、前田君の3人による本塁打攻勢で序盤から優位に立った。特筆すべきは、結果球が全てスライダーで東海大菅生の先発・桜井君が得意とする球だったこと。最大の武器を仕留めることで相手バッテリーに動揺を与え、配球の選択肢を減らすこともできる。チームとして意思統一していたと思うが、しっかりと実践するあたりは、さすがだった。

 東海大菅生も今春選抜8強が示すように高いレベルのチームだった。松浦君に6回まで1点に抑えられたが、7回に3本の二塁打などで3得点。山田君と堀町君は甘く入った真っすぐを、本田君は高めに浮いた変化球を、集中力を切らすことなく、いずれも失投を見逃さなかった。

 試合を続けていれば、もうひと波乱あっても不思議ではなかった。1回戦で対戦するにはあまりに惜しい、トップレベル2校の戦いだっただけに、好条件下でのゲームも見たかった。 (報徳学園、慶大、中山製鋼元監督)

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