阪神タイガースWomen 初めて味わった悔しさ糧に…さらなる成長が楽しみ 全国大会で公式戦初黒星

[ 2021年8月15日 08:45 ]

阪神Womenの三浦主将
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 初めて味わった悔しさが、彼女たちをさらに成長させる。チーム創設後初めての全国大会となる伊予銀行杯第17会全日本女子硬式野球選手権大会(愛媛県松山市)に臨んだ阪神女子硬式野球チーム「阪神タイガースWomen」は、準々決勝で公式戦初黒星を喫し、8強での敗退となった。

 初優勝の勢いそのままに臨んだ全国の舞台だった。6月に行われた第12回関西女子硬式野球選手権ラッキートーナメント大会では、準決勝まで4戦連続無失点と、他を寄せ付けない圧倒的な実力を披露。同27日に湖東スタジアムで行われた大体大との決勝を11―3で制し、公式戦初優勝を成し遂げた。

 そして迎えた8月8日の全国大会初戦・日大国際関係学部戦では、主将が意地を見せた。2回までに5失点と序盤から苦しい展開が続いたが、3回無死満塁から主将の三浦伊織外野手(29)が左中間へランニング本塁打放って口火を切ると、一挙7得点の逆転劇。6回にも1点を追加し、8―5で勝利を収めた。

 10日の2回戦・桃山学院教育大戦では、投手陣の好投が光った。先発の坂東瑞紀投手(27)が4回4安打無失点の好投を見せるなど、3投手の無失点リレー。効率の良い得点もかみ合い、7―0(5回コールド)と快勝した。

 11日の準々決勝・エイジェック戦では、投手戦が繰り広げられた。先発を務めた植村美奈子投手(28)は毎回走者を背負いながらも、7回7安打1失点の力投。しかし、打線が3回まで無安打に抑えられるなど援護できずに完封負け。野原祐也監督は「女子チームに対して初めての敗戦となりましたが、選手たちはこの悔しさをバネにさらに強くなってくれると信じています。きょう見つかった課題も含めて修正し、秋の全国クラブ選手権大会では、リベンジしたいと思います」と前を向いた。

 今大会に出場していたもう1つのNPB公認クラブチームである西武ライオンズレディースも準々決勝で敗退。12日に坊っちゃんスタジアムで予定されていた決勝は雨天中止となり、ここまで勝ち上がったエイジェックと環太平洋大の2チームが優勝となった。

 初の全国大会を終え、チームは10月に千葉県で開催される第16回全日本女子硬式クラブ野球選手権大会へ再スタートを切った。リベンジに燃える彼女たちは、どんな成長を見せるのか。今後が楽しみだ。(記者コラム・須田 麻祐子)

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