片岡篤史氏 初回4四死球と制球に苦しんだ伊藤将 わずか2安打で4失点はもったいない

[ 2021年7月11日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神1ー8巨人 ( 2021年7月10日    甲子園 )

本紙評論家・片岡篤史氏

 【片岡篤史 視点】展開としては初回の入りがすべて。先頭の松原をいきなり歩かせるなど、伊藤将には珍しく1イニングで4四死球と制球に苦しんだ。ストライクも高かった。ウィーラーの先制の右前打(カウント1―2)も、梶谷への押し出し死球(同0―2)も追い込んでからだっただけに痛かった。当ててしまったことで内角を厳しく攻めにくくなり、一番の武器であるツーシームも威力が半減。守備の失策もからみ、わずか2安打で4失点はもったいない。その後は巨人の各打者に踏み込まれて長打を許すことになってしまった。

 大山が4番に復帰するなど打順を入れ替えた。やはりベンチは大山に大きな期待をしていると思うし、9人の並びも好調だった頃に戻った。この試合はいきなり得点差ができたため打順変更の是非を見極めるような展開ではなかったが、負傷離脱があったり、おのおのの好不調があったものの、落ち着くところに落ち着いたという印象。もう一度、このオーダーで再スタートという狙いだろう。

 その大山だが、6回、先頭のマルテが右前打を放ち、無死一塁でメルセデスの初球の内角“まっスラ”を完全に詰まらされての三ゴロ併殺打。初球からいくのはいいが、狙っていない球なら振ってはいけないし、狙っていたのなら詰まらされてはいけない。4番打者として、やってはいけない凡打の内容があり、反省してほしい。(スポニチ本紙評論家)

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2021年7月11日のニュース